ふッ、ここはソーコムの精密射撃でいくぜッ!
唯菜先生の詳しくない銃火器講座
「二人ともー、席に着きましたか?」
「嵐ちゃんがまだでーす!」
「あらあら、しょうがないわね。何処に行ったのかしら?」
「何でも、『提督の決断の攻略本が売ってた』とかなんとか…」
ドタドタドタドタドタドタドタドタガラッ!
「すみませーん、遅れました!」
「嵐くん、授業中に【シブサワコウ監修 提督の決断パーフェクトガイドブック】を買いに行っては駄目ですよ!」
「うッ、涼子!お前チクッたな!」
「にゃッ、せんせー、嵐ちゃんが虐めてくる〜!」
「嵐くん!席に着きなさい!」
「…はーい」
「今回は、短銃と自動小銃についてのお話です。ここではソーコムピストルと、アサルトマシンガンについてを勉強しましょう」
「アサルトって、嵐ちゃん持ってなかった?」
「僕のはアサルトライフルだよ」
「じゃあ、嵐くん、マシンガンの説明をしてみて」
「うい、一般的には自動小銃の部類に入ります」
「そうね、特徴は?」
「個々に差があるけど・・・弾数が30〜50発くらいかな?小銃って言い方だけど、結構重いんだよ」
「うん、カードリッジやマガジンの場合はそのぐらいね。じゃ涼子ちゃん、ガンの説明をしてみて」
「はい、世間では『拳銃』・『短銃』と呼ばれ、装弾数は10〜15+1です」
「それじゃ、リボルバーはどうなるんだよ?」
「うッ」
「ふふふ、そうね。でも、リボルバーは別としてもガンの特徴は『携帯性に優れて、装弾数が少ない』ってことね」
「で、でもデリンジャーだって少ないよう!」
「それって自分の首を絞めてるだけだぜ?」
「クスン」
「泣かないの、涼子ちゃん。じゃ嵐くん、ガンとマシンガンの決定的な違いは?」
「ガンは、目標が格闘装備や少数の時に有効で、マシンガンは目標が大勢、また広範囲の時に有効です」
「それでも携帯性が良いってだけで、実際はどちらもマシンガンの方が有利なんだよね?」
「そうですね、では上の竜彦さんの状況はどう思う?」
「勿論、圧倒的多数に対して、選択権があったにも関わらず、ガンを選らんだのは愚行だと思います!」
「では、この場合の対処法は?」
「ガンでの対応は再装填を考えても、ちょっと無理だと思う…」
「そう、じゃあマシンガンでの対応は?」
「敵、手榴弾に対する警戒のため、入り口付近にての応戦がベストと思われます」
「その通り!」
「じゃ、竜彦さんは…」
「残念だけど…」
「状況判断云々以前の問題だよ!」
「いくぜッ!」
パンッ、パンッ、パンッ
俺は数発を打ち終えて、壁越しに隠れた
敵の反撃が始まる
ガガガガガガガガガガッ!
「結構な銃撃だ」
俺はすかさず反撃を試みる
パンッ、パンッ、パンッ、カシッ、カシッ!
「しまった!」
引き金を引くと妙に軽い
「弾切れか、まずいな」
そう言って、俺は壁に隠れる
「カードリッジは…!?」
敵襲!
ガガガガガガガガガガガガッ!
流石はプロだ、俺の弾切れを見抜くとは
ガクッ
俺はそのまま地面に倒れ込んだ
「…幻聴?何かが聞こえる」
「相手が凄いんじゃなくて、アンタがしょーもないミスをするからだよ!」
妙にムカツク