ガサガサガサッ
「全員が捕獲体制、こいつを甘く見ていやがる」
奴等は地下室の入り口を中心として、波状で取り囲んできた
「総員、現状を維持」
「馬鹿な奴等だ、俺が本当に二次大戦の遺物など使うと思っているのか?」
こいつは、俺が博士に頼んで、特注で作ってもらった『38式歩兵銃』だ
「総員突撃!」
「来た!」
俺は、一階の天井に向けて、威嚇射撃を行った
ブゥーン・・・ドシュゥゥ!!
鮮血のような熱線が天井を溶かす
「しまった、前衛!後退しろォォォッ!」
「遅いッ!」
ドシュゥゥ!!
前衛の男が一人、文字通り火だるまになる
「クッ、まさか電磁レールガンとはな」
「違うな」
「何ッ?」
「こいつは涼星博士が制作した、38式歩兵銃、正式名称『38式熱線照射銃』だ。レールガンとは違うぜ」
「熱線、開発に成功していたのか」
「マズイ、総員撤退しろ!」
「だから遅いって言ってるんだよ」
俺は、銃のセレクターを拡散に合わせた
ゴォォォォォォォォォッ!
熱線が目に見えて放射される。奴等は、一人残らず燃え尽きただろう
「さてっと」
俺は38の燃料を補充すると、野砲の待つ公園奥へと、足を向けた
「街の平和は、俺が守る…フッ、らしくねぇな」
無論、奴等を根こそぎ排除するために