Just kidding...so take it easy

比較的くだらないお話


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9月24日 『じゃじゃ馬奈々子とのランデヴー・サンマ苦いかしょっぱいか編』
マフラー交換後、データを取る機会がなかなかなく、ようやく久々にタイム計測つきのジムカーナ枠を見つけての南コース走行である。

九月アタマから狙っていたこの日なのだが、土曜日はバケツをひっくり返したようなどしゃ降りだった。この日を逃してしまうともう10月中には参加できそうなジムカーナ枠がない。ぜひとも晴れてもらわないと困るのだが、土曜日は結局晩まで雨が上がることはなかった。
しかし当の日曜日は祈りが通じたか、うってかわった快晴となった。英語のレッスンを終わらせてから奈々子をコースへと走らせる。

この日は16時までイベントだったようで、南コースは競技車両でいっぱいだった。どうにか場所を確保して準備を始める。

今日の目的は、『マフラー交換がどれくらい影響しているのかを確かめること』である。場合によってはHKSドラッガーに戻して再度走りに来る必要も出るかもしれない。とにかく、ジャマな荷物を一通り下ろして、タイヤ空気圧も調整しておく。ショック減衰力はフロント3、リア6程度から始めて、調子によって少し前後させることにする。

本日の参加車両は10台程度。マシン種は、RX-7(FD)、シルビア(S14)、MR-2(SW20)、インテグラTYPE-R、エボIII、ハチロク、ロードスターあたりである。

ゲティ、1本目をかるく流しておいて2本目からタイムアタックに入る。

南それ自体が久しぶりだから、どうも前回の、本コース走行のつもりで走ってしまう。改めて南の狭さ、タイトさを思い知らされる。しかもいまだ馴れきっていないマシンにてこずりタイムは6秒4。その後5秒8が出るが、次のラップは再び6秒3。情けない。

それにしても、ギアがまったく合わなくなってしまった。スタートから1コーナーまでの間で、2速でレブオーバーする。右コーナーからヘアピンまでの間で2速ギリギリ、またヘアピン後、シケインに入るまでの間、2速で完全にレブオーバーである。さりとて3速に変えたところですぐに2速に落とさねばならない。さらにこのシケイン後、最終コーナーまでの間も2速でレブオーバー。――以前なら、これらはちょうどよかったのだが、ファイナルギアの変更が効いているのだろう。…あるいは、マフラー交換も効いている(加速が上がっている)のか…?

それにしても、他のマシンがおしなべて速い。一台居た黒のFD3Sがかなり速く2秒、3秒台を連発する。まあこれは内装を全部はがしてあったし割と気合いが入っていたから、こんなものかもしれない。テレビもスーパーオーディオも着いている(かつタイヤのプアーな)奈々子と比較するのが間違っていると云えるだろう。一方でインテグラはやっぱりコンスタントに速い。今日のそれも1秒台が続出、気合いの違いを見せつけられる。さらに、青メタのロードスターが、軽く5秒前半を出してくる。タイヤパターンから推測するにSタイヤを履いているようだから、駆動輪に安かろう悪かろうな某タイヤを履いているゲティのマシンとは比べものにならないのだが、それにしても南ではロードスターはここまで走れるのか。兄貴分であるRX-7を駆るこちらとしては実に悔しい。

ゲティ、ここでちょっと小休止。噴霧器でオイルクーラー・ラジエータを冷やし、同時にタイヤの空気圧を再調整、タイヤにも水を吹いて冷やしておいて、ショック減衰力をやや調整。リアのそれを6から8へと持っていき、やや柔らかくする。

その間に少し頭を冷やす。ライン取りを考え直そう。まず1コーナーへは、どうせレブってしまうのなら、手前でブレーキングして2コーナー重視でクリアしよう。その後のストレートで稼げれば1コーナーへの遅れは取り戻せるはずだ。3コーナーはブレーキングを奥へ取ろう。少々ミスってもその後は連続コーナー、さしてタイムに違いはないはず。ヘアピンは、レブオーバーと同時にブレーキング開始してこれも立ち上がり重視、シケインまでは3速に上げることにして、ややリスキーだがシケイン中で2速に落とそう。その後も一瞬3速に上げるしかあるまい。

これで再トライ。相変わらずリアはスリッピーで、ブレーキングが完璧であればあるほどテールは簡単に流れ出す。だがこれはデータ取りのためだ。アクセルを開けたくなるのをガマンしながらタイム重視の走りに撤する。

とは、いうものの、そんなじゃじゃ馬であるから各コーナーでもミスが頻出する。3コーナー、テールを流してしまう。ヘアピン、ブレーキングが遅れる。そして最終コーナー、やってはいけないドリドリ。めたくそである。

『これじゃ6秒台だな。』諦めに似た嘲笑を浮かべながら表示タイムを見るゲティ。…どうも、数字がよく見えない。6秒9…?…いや、違うぞ。目に映るその数字、――よ、よよよ、4秒9!?

ナゼだっ。今のラップのどこがどう速かったんだっ。速かった理由を20文字以内で簡潔に述べよ。とくに速かった要因はなかったはずだ。ライン取りを変えはしたが、同時にミスも出ているからそれがダイレクトに効いているとも思えない。また別に、このラップから目玉を閉めたことによって空気抵抗が減ったからというわけでもあるまい。――だがこの後、5秒5が出て次に再び4秒8だ。『どうなのよどうなのよコレどうなのよ!!』思わずカビラ調で叫ぶゲティ。依然ミスは出ているのだ。にもかかわらずこのタイムということは…やはり、中速トルクのアップが効いているのだろうか。

この後、5秒0、4秒8、ファイナルラップはややタイヤがタレたもののそれでも5秒2と、コンスタントに5秒前半〜4秒を記録してこの日は終わった。

やはり、一発勝負だったドラッガー時代と違い、ミスをしても取り戻せる現在のセッティングの方がコンスタントにタイムを出せるということだろうか。自己ベストは4秒5だが、これはファイナル変更以前に、一発勝負で出したものだ。おそらく今日もミスがなければ記録出来ていただろう。…つまり、ドッカンパワーこそなくなったものの、マフラー交換は平均してプラスの方向に効いたようだ。あとは、必要であれば、インタークーラーを交換するだの、タイヤを交換するだの、そういう方向に持っていけばよいだろう。

日が傾き、コースが朱に染まり、イベントに来ていたマシンたちが一台また一台と帰途につく中、奈々子もまた荷物を積み終え、家路へとつく。次はいつになるかわからないが、おそらくはリアタイヤを交換し、そしてヴァリアブルファンコントローラーを着けた後になるだろう。その時まで、南コースよ、さらば。

リザルト
 1'04.834(+0.247, Lap 10)

本日のベスト
 0'58.???(エボだったと思う)

本日のあらくれもの
 MR-2(SW20、白)

8月31日 『じゃじゃ馬奈々子とのランデヴー・それでも夏は暑かった編』
 (多いぞう。心して読むべし(>▽<))
鈴鹿サーキット主催『スズカ・ドライビングレッスン』に行ってきた。
クラスは中級。プロドライバーによる基本レッスンと、フリー走行が組み合わさったもので、時間は一日、費用は22,000(会員)/33,000(非会員)である。

――しかし、普通ならたいてい晴れているこの時期、現地に到着しても雨はやむ気配なし。
これも、昨年雨で五試合以上を潰したゲティの雨パワーなのだろうか。
ブリーフィングにてオフィシャル曰く、『三十数回やってますが、朝のこの時間に雨が降ってるのは初めてです。』
――すまん、それきっと、ワシのせいだ。(T▽T)

とにかく、本日の参加台数は39台。
それを、約10台ずつの4グループにわけている。
『えっと、わしのグループは…と。』
ゲティ、奈々子を発見。――しかし、そのチームたるや、

  ポルシェ、ポルシェ、ポルシェ、BMW、BMW、ポルシェ…

――誰や、このクラス分けしたんは。(T▽T)
セブンとスカイラインが居る以外は、全部外車やないか。
見てみると、他グループにも、ホントにポルシェが多い。8台くらいいたんじゃないだろうか。あとは、セブン(FD3S)が数台、スカイラインが前期型でGTR/GTSt、カリカリの240Z、アルテッツァ、マークII、CIVIC、インテグラ、なんかよくわからん小さいのが二台……。(バラバラや(><))

同じグループの、BMWアルピナ乗りの人と話をした。(富山から来たそうな。しかも3回目だそうな)
で、なるほどと思ったのだが、やっぱり、おっちゃんで外車乗りな人が、200kmオーバーを体験したくて来るみたい。

さて、ブリーフィングだ。カンタンな説明の後、インストラクター登場。福山選手、脇田(漢字これでいいのかなぁ?)選手、水谷選手、そして佐々木選手…だったかな?^^;

福山選手は、尾鷲の出身だそうだ。わし、あんまし知らなかったんだけど、ル・マンやPOKKA1000kmにも出てるんだね。このヒトは割とノリのいい、面白い人だった。(≧▽≦)

一通り話を聞いたら、基本レッスンだ。
国際コースの一部を使い、ライン取りや挙動をチェックする。
雨は、残念ながら降り止まず。時折止みはするがすぐに降り出してしまう。――この時点で、ゲティは諦めていた。まあ、雨は雨でいいや。ドリフターズとしては、どんとこいだ。(T▽T)

ゲティグループは、『シケイン・最終コーナー → 1・2コーナー → フルブレーキング』というカリキュラムだ。インストラクターは福山選手。

まず、シケインレッスン。これは、130R直後から発進、ブレーキングしてシケインを越え、スタンド前まで。
主に、シケインまでのライン取りとブレーキングポイントをチェックする。

ゲティの結果。
一本目。雨の挙動は、ワタシもよく知っているのだが、国際コースのシケインは、
  シケインまではやや登り、シケイン直後でやや下り
となるため、ブレーキングしていってもなかなか見えないのだ。で、シケインが見えた瞬間『あっ!!』である。これを見事にやってしまった。ブレーキングが遅れてマシンは横滑り、『おっとっと』である。まあ、ゲティにとってはよくあること(あかんがな(T▽T))なので、そこは滑るマシンをコントロールし、コースアウトは免れる。
福山選手『だから云ったでしょ?ブレーキング遅かったね。』
わかってるんだ。(T▽T)いつも雨の一本目はこんなもんなんだよぅ。
福山選手『でもコースアウトしないように必死にコントロールしてたのはよかったね。』
いや、必死っていうか、いつものことだから、フツーなんだよぅ。(T▽T)

二本目。フィーリングは判ったので、手前からややきつめにブレーキングを行っていく。
福山選手『あそこのラインは二種類あって、一つはあなたの取ったライン。外一杯に、ややステアを切りながらブレーキングね。これはフォーミュラのライン。重いツーリングカーは、もっと真っすぐにブレーキングすると、左右のタイヤ両側に均等に力がかかるからいいよ。』
なるほど。それはそうだ。確かにゲティの場合、少々滑ったってなんとかコントロール出来てしまうので、ステアを切りつつブレーキを切ってしまうことがままある。それはそれで、挙動変化を誘発する意味もあるが、このシケインではそれはあまり意味がなさそうだ。

三本目。ブレーキングラインを真っすぐに取り、シケインが見える前までに充分に減速、二速で抜ける。――どうだ、これで文句はあるまい。
福山選手『いいね、その調子。今のはよかったよ。』
そうだろうそうだろう。国際コースなんか知らんから出来んだけで、知識として判ってれば出来るのだよ、明智君。(←やや調子に乗り気味なゲティ)


次、各車移動して1・2コーナーへ。
ゲティ一本目。
福山選手『二点あってね、まずもっと遠くを見ること。倍くらい遠くを見るつもりでね。』
うーん、そんな細かいところまで見てるのか。^^;確かに、時々目の前に注目してしまう悪い癖があるからなぁ。
福山選手『次に、右へ入るのが遅い。50mのカンバンのあたりから入ってごらん。』
…そうなのか。これは、よくわからん。

二本目。フル加速から、50mカンバンを越え、右へ…って、え!?こんな早くに右へ入っていいの!?
福山選手『ハイ、「こんな手前から!?」って思ったと思うけど、』
ばれてーら。┐(T▽T)┌よくわかったなぁ。(ゲティ車内で苦笑い)
福山選手『――でも、それくらいから入っていいんだよ。次もう一度やってみてね。』
うーん、そうなのか。奥が深い。首をかしげるゲティ。

三本目。同様にフル加速から、こんどはチョイブレーキ。そしてもうどーんと50mカンバンから右へ寄る!!――って、え!?あれ…自然に、アウトへ流れて、そして2コーナーを3速で…ええやんか。
そうか、わかった。1コーナーは奥が浅いのと、2コーナーが同じ右コーナーだから、手前からアプローチして丁度いいくらいなんだ。
福山選手『そうだね。そのライン。――生徒がいいんだか、先生がいいんだかわかんないけど、すっごくよくなってるよ。いいと思います。』
おお、お墨付きがでた。よかよか☆(≧▽≦)

次に、スプーン内側の広場へ移動。ここでフルブレーキングと、それからブレーキをリリースして障害物を避ける、ということをする。
――が、このテのレッスンは、福山選手も云ってたが、ABSがついてると面白くもなんともないんだな。――いっそヒューズを外そうかとも思ったが、まあ、そこまでするでもないので、フツーにトライ。

ゲティ一本目。――レインであること、リアタイヤがプアーであることから、フル加速できない。ブレーキングも中途半端なそれになってしまう。
福山選手『もっとフル加速からフルブレーキングしてね。』
したくても出来ないんだよぅ、このタイヤじゃ。(T▽T)

二本目。ややヤケ。ハデにホイルスピンさせながらフル加速、そしてラインでフルブレーキ!!パイロン手前でブレーキをリリース、戻ったグリップでパイロンを避ける!!どうだ!!
――レクチャーを聞こうとしたら、福山選手、拍手とOKサイン。…そ、そんなによかったのか!?^^;ああいうのは、南コースでもよくあることで、わりとフツーなのだが……。ゲティ困惑、とりあえずラインへ戻る。

三本目。更にバシバシボイルスピンさせながら、さらにきついブレーキング。ズルッ、と一瞬滑った後、パイロンをかわすゲティ。
福山選手『…セブンのABSって、あんまりよくないんだよね。』
確かに。^^;効いてても、滑ってったりするからなぁ。
福山選手『今も、最初の一発が滑ってたよね。』
うん。フロントのタイヤがドライ用である事もあるし、レインではちょっと。
福山選手『BMWなんかいいABS持ってるんだけどねー。』
そ、そうなのかっ。(@_@)それは、ちょっと情けない…。
(あとで聞いたが、ワタシの前にいたBMWアルピナの兄さん、やっぱりブレーキがいい、ということを云われてたようだ。――福山選手が、障害物パイロンの位置を技量や車種にあわせて前後させてたけど、それも彼の番ではかなり前に置かれていた)
福山選手『まあ、自分の車はそういう動きをするんだと思って、もしもの時に備えるといいね。』
――まあ、それは雨の南コースでこれでもかっ!!というほどよく解ってるので、大丈夫です、ハイ。(T▽T)


後半へ続く。


実は、午前中のレッスン最後(ブレーキング)で、幸運にも雨は概ねあがっていた。
時折強く降ることはあったものの、あがっている時間が徐々に長くなり、路面は乾きつつあったのだ。
ので、午後のフリー走行時には、雨があがっていることを期待していた。
果たして、先導走行に移った時点で、少なくとも東コースはドライだった。…西コースは水はけが悪いのか、どうしても湿っている部分が多かった(特にデグナー直前に川が何本か流れていて^^;これは終始消えることはなかった)が、たとえ一部でもドライで走れるのは、ドライ仕様の奈々子(※1)にとってはこれ以上ない朗報である。

フリー走行は、25分x2本。約二十台ずつが混走、二回のトライアルを行う。(タイム計測は無し)自信の無い者はペースカーによる先導走行を何本でも走ることが出来る。
ゲティはピットロードに並んだ時点で三番手。前には、シルバーのセブン(FD3S)と、例の、富山からみえたBMWアルピナ。
――ハッキリ云って、ライバルはこのセブンだろう。ポルシェ?BMW?そんなモンに勝てるか。(T▽T)

三周の先導走行を終えた後、グリーンフラッグ。コースコンディションはドライ。奈々子、フルアクセル。――が、悲しきかな、奈々子はリミッター切ってないから、180kmまでしか出ない。(T▽T)これがあとで効いてくることになる。

とりあえず、ターゲットは先頭の、シルバーのセブンだ。

一コーナー。教えられたとおり高速で手前から突っ込む。そのまま3速に落とし二コーナーを抜ける。この時点で、前のアルピナとコーナリングスピードが違う。これは楽に食える!!コーナリングマシンと呼ばれるFD3Sのゆえんである。

[ROUND1 奈々子 vs BMW アルピナ]
ゲティ、コーナーで詰める!!詰める!!――って、どいてくれぇ!!明らかにこっちのが速いのだが、富山のあんちゃん、踏ん張ってどいてくれない。どいてくれ。(T▽T)明らかに、ジャマなんだよぅ。セブンがどんどん離れていくではないか!!
むむぅ…ブレーキングでの追い越しは禁止されているし、レースじゃないからムチャは出来ない。テールを眺めつつ、デグナーを抜け、ヘアピンへ…しかし、ヘアピンのクリア速度が違う!!立ち上がりで並ぶ奈々子!!そのまま、右1000Rで捕える!!…ここで勝負アリ。
奈々子 WIN!!


そのまま流していると、後方より白い911カレラが。

[ROUND2 奈々子 vs ポルシェ911 カレラ(白)]
すっかりいい気になっているゲティ。ふふん、ポルシェと云えど、大したこっちゃ…って、あれ?食いついてくる。しかも向こうはスピードリミッターという枷がない。――国際コースでは、スプーンから130Rまでのバックストレート、及びホームストレートで、180kmを軽く越える区間が10秒以上は存在する。いわば『峠仕様』である奈々子は、リミッターを切ってはいないから、この区間は180kmで走らなければならない。だが敵は240km程度で走っていくワケだ。――勝てるか!!(T▽T)
奈々子 LOSE!!

しかしオイラにも意地がある。とりあえず安全のため先行させておいて、後を追う。1コーナーから2コーナー、そしてS字……むむむ、食いつける。『イケる、イケるぞッ!!』そう、コーナリングスピードとしては、悪くないのだ。剣・フェラーリ風に云うならば、

『嬉しいじゃないかッ!!国産の、たかだか300万程度のスポーツカーが、何百万もする、世界に名だたるマシンと互角に戦っているんだッ!!』

であるっ。(≧▽≦)
しばらく、そのカレラを追って走る奈々子とゲティ。コーナリングスピードは悪くない。どうしても、『200kmゾーン』で引き離されてしまうが、それ以外はむしろ、奈々子の方が速いくらいだ。…リミッターを切って、タイヤをきちんと変えれば、イケたのではないか!?
――だが、それもフロントタイヤがダレ始めるまでの数周の間だった。『…フロントが、食いつかん。』ピンチな状況を悟るゲティ。『…くそったれッ、曲がりやがれッ!!』叫んだって、温度の上がりすぎたタイヤは云う事を聞かない。
だが、それで諦めるゲティじゃない。…曲がらなきゃ、曲げればいい。この時点でゲティはグリップ走行を諦め、積極的にリアをスライドさせてポルシェを追う『ドリ奈々子作戦』に出る。S字で、デグナーで、ヘアピンで、強めに過重移動を行ってマシンを滑らせ、ポルシェを追うゲティ。…だがこれはリスキーだ。果たせるかな、メインスタンド前からスプーンまではどうにか食らいついていったものの、スプーン出口のコーナーで予想以上に滑る奈々子。『曲がれッ!!』右リアをダートに一瞬落として、なんとか立ち直る。(すみません、あそこに泥蒔いたのワタシです(T▽T))

この時点でこのポルシェを追うことは諦めた。…タイヤがついてこないんじゃ、これ以上やったって張りつくだけだ……。


このあとは、ややクーリングしながら流す。と、前に数台の車両が。

[ROUND3 奈々子 vs その他(ぉぃ)]
それ以外は、わりとフツー走行というか…初めて走ったらしい人もみえたし、あまり、『燃える勝負!!』というのはなかった。インテグラTYPE-Rがやや粘ったが、やはりコーナリングマシンFD3Sには勝てない。(南コースだといい勝負なんだけどね)スカイラインもエボIIIも、さっくり道を譲ってくれた。数台をざくざく抜いて、このHEATは終了。
 奈々子 おおむねWIN!!


HEAT2。前にR33GT-R(しかもV-spec)がいたのだが、あっさり先導走行に移ってしまって勝負できなかった。(T▽T)
結局ピットから出た時点で、FD3S(シルバー)→ポルシェ911(白)→ゲティ という、三強(?)がアタマだった。


[ROUND4 奈々子 vs セブン(FD3S、シルバー)/ポルシェ911 カレラ(白)]
HEAT2、グリーンフラッグ。しかし前の二台はホントに速いわ。こっちゃ、オイルの温度もタイヤの温度も上がってるからもうムチャは出来ない。二台とも、みるみるうちに視界から消えていく。…とにかく、新しいタイヤを買おう。決めた。(T▽T)
奈々子 LOSE!!


前は速くて追いつけない、後ろは追いついてこない、必然、一人走行になるゲティ。『おもろな〜〜い……!!』思わず叫ぶと、前に青のポルシェ911が。リベンジ!!(≧▽≦)


[ROUND5 奈々子 vs ポルシェ911 カレラ(青)]
…しかしその前にFTOがいる。…このヒト、おそらく今回唯一の女性参加者。でも…HEAT1ではさっくり譲ってくれた彼女、今回はやけにがんばるのだ。うぅ…どいてくれぃ。(T▽T)明らかにそれは、ブロックなんだよぅ。とにかくスキをつくしかない。立ち上がり速度を高く取ることを心がけ、S字出口からデグナーまでで捕える!!…って…あれ?ポルシェが、ペースカーについてる……タイヤのタレかな。
 ポルシェ、先導走行により勝負なし。(FTOは…あれを勝負に加えるのは、可愛そうというものだろう……。(T▽T))


その後、85%程度で流してると、前に更にマシンが映る。追え〜〜〜〜!!(≧▽≦)

[ROUND6 奈々子 vs MR2(黒、AW20)]
ヘアピンを越えたあたりでそれを確認したゲティ。タイヤはまだ、90%程度はOKっぽい。このHEATは抑えてるからな。ここで勝負しなきゃ男がすたる!!そのままフル加速に移る奈々子とゲティ。右への緩やかなコーナーを、3速から4速で駆け抜ける。スプーンも、ブレーキングを最小に、マシンをややスライドさせながら襲いかかるゲティ。MR2との差はみるみる詰まる。そして130R――イッキにブレーキングするMR2。『ダメだそれじゃ!!そこは、チョイブレーキで、少なくとも160km以上で抜けられる!!』その長いブレーキングでは、140kmほどまでは落ちていたに違いないMR2!!当然、立ち上がりが違うから、シケインまでの間で並ぶ!!そしてそのままパッシング、次の瞬間フルブレーキ!!――もらったッ!!(ニヤリ)
 奈々子 WIN!!


――まあ、本日の見どころはこんなところであろうか。
色々あったが、やっぱり混走は楽しかった。それが国際コースならなおさらだ。
そう…この日ゲティは、シューマッハと、デーモン・ヒルと、一つになったのだ。
最終ブリーフィングを終えて外に出ると、再び雨で路面は濡れていた。フリー走行の間だけ雨があがったのは、やはり皆の思いからだったのか。
走行終了後、最後のブリーフィング。レーサーの皆様、お疲れ様。オフィシャルの皆様、お疲れ様。そして、参加した皆様、お疲れ様。願わくは、皆様、事故などなく、帰途についたことを。

(※1)奈々子のタイヤは、フロントがドライ用セミレーシング、これはドライ時にはAAA級のグリップを発するがレインではこれがCまで落ちるというシロモノである。――リアは、某社のプアーなタイヤなので、レインコンディションは問題外である。(T▽T)

リザルト
 男が全力で闘ったのだ!!リザルトもへったくれもないッ!!

次回の予定
 …次回は、上級クラス(フリー走行のみ)に、参加しよう……。
 そしてそれは、タイヤとリミッターを処理してからにしよう……。

ゲティ、本日の捨てゼリフ
 200km以上出せてさえいれば、ポルシェなんか敵じゃなかったッ!!(T▽T)

8月20日 『かえるくん』
かえる(蛙と書くな!!(><))が好きだ。
なんでと云われても困るが、とにかく好きなのだ。

この季節といえば、主にあまがえる、とのさまがえるの季節ではなかろうか。

どうもあの愛くるしい(?)姿に惹かれてしまうのだ。

時々、洗車していたりすると、あまがえるが車庫のすみっこにひそんでいたりする。
とりあえず、つかまえる。『びょん、びょん』と逃げにかかる。容赦しない。つかまえて、まず水を浴びせかける。んでもって、近くの川か、水気がありそうな草むらに逃がす。
また見つける。また水をかぶせる。どーしてそうやって、水気のないところで潜んでいるのだ。文句をたれながらまた逃がしにいく。

だから、田舎の田んぼ道は危険地帯である。
気が付くと『びょんびょんびょん』と、フロッガーよろしく道を横切る彼らがいて、こちらも避けるのに必死になるからだ。

もう夏も終りだ。かえるたちも、彼らの活動を終え、来年の夏に備えることだろう。


ゲティ、法律として一つ定めるならば
 かえるを破裂させるヤツは許さん!!(><)

8月14日 『思い立ったが吉祥寺』
突然、なんの前触れもなく、フォルマントシンギングボード(通称『歌うボード』)と、ヴォーカルハーモニーボード(通称『ハモるボード』)が激しく欲しくなって、買いに行く。

これらは、XG音源用プラグインボードである。今ゲティのMU2000にはDX-7ボードが刺さっているから、空きスロットは二つ。ここへコイツらを突っ込もうという魂胆である。

…もっとも、これらをヴォーカルとして使う気はさらさらない。

さすがに、機械に人間のヴォーカルはまだまだ到底無理だ。複雑な依存関係にあるそれぞれの発音をすべてシミュレートするなんて、なんぼなんでもムリである。(…いや、ムリではないかもしれないが、歌った方が早い)

だけど、バックコーラスとしてなら、そこそこ使えるんじゃないだろうか?というのが、今回の『買わな死ぬモード』の発端である。

まあ、これらのボード、高いものでもないので、ダメもとで買って、ホントにダメなら売っちゃえばいいや、なんて軽い気持ちで店に向かった。

…しかし、いざ着くと…見透かしたように、置いてないのだな。(T△T)
ハモるボードはどこにでもあるのだが、歌うボードがナゼかどこ行っても品切れ。
あのボード、そうそう数が出るものじゃないから、大抵どこにでもあるのだ。現にちょっと前に行った時はあったのに…。
とりあえず、店員に訊いてみる。すると『いつもきらさないようにしてるがたまたま切れている』ということだった。はぅ。狙ったように肩透かしである。

しょうがないので、取り寄せてもらうことにするが、時期が時期(盆)だから、メーカーもやってない。入手は 早くても来週ということになってしまった。がっくし。

まあ、その間集中して残暑見舞いを描けというお告げだと思って、そっちにかかろう。


お自慢ざます
 間が悪い。

7月31日 『じゃじゃ馬奈々子とのランデヴー・夏のいざない編』
ひさびさのサーキット走行。
換えたマフラーを試すトライアルの意味もある。

この日は友人も参戦。呼称を『アニキ』としよう。(そう呼ばれているだけで深い意味はない)マシンはミラージュだ。ことあるごとにどこかが壊れ、大枚が飛んでいくので『地獄車』の異名を持つ。

さてこの日、南コースにて一日のジムカーナ枠が組まれているので、朝の1時間のみ走るつもりで現地へ赴く。

しかし甘かった。30分前にすでにピットには15台以上のマシンが並んでいる。朝の1時間なら空いているだろうという読みは完全に外れ。

そこで急遽予定変更し、鈴鹿モーターランドへ移動する。これは関(津市のやや北、山の中)にある小さなコースで、基本的に毎日営業、ドリフトとグリップを交互にスケジューリングしている。混走で1時間4000円、測定はなしである。

案の定というか、コースはがらがら。ドリフト枠にて180SXとワンビア(フロントが180、テールがシルビア)が走っていたが、我々はグリップ枠だから彼らは関係ない。結局この日、11:00〜の一時間はゲティとアニキの二人でコース貸し切りだった。(…それはそれでちょっと寂しかったが)

さて、測定はないのでタイム的には評価できないのだが、体感的には――

やっぱり、マフラー交換は悪い方に出たようだ。4000回転を超えてからのパンチ力がなくなってしまった。2000〜4000の間はトルクが増しているが、これと高回転のパンチとどちらを取るかは微妙である。確かに、3速4000回転あたりでもぐいぐい引っ張っていくので、回転数が合わないコーナーでも抜けるのが楽にはなっている。だが、あのパンチが消えたのは…。

そこで、一旦は『廃棄してもらってかまわない』と告げた古いマフラーを、取っておいてくれと店に頼むことにした。一度戻してみて、また走りに行き、それで様子を見ようと思う。それくらい微妙な状態である。

とにかく、走行自体は楽しかった。カンカン照りでもなかったので熱の対処は楽だったし、走行も20周くらいしたのではなかろうか。(南だったら多分最多4周だっただろう)その間、ゲティはアニキと熾烈な(?)デッドヒートを繰り広げた――と云いたいところだが、実際にはマシンにモノを云わせて彼を突っ突いていた。コーナーで詰める。直線で詰める。アニキたまらず道を譲る。『突っ突いてくんな!!』云われてもまた後ろから追っかける。混走の楽しさはこれだ。友人との『リアルバトル』を楽しめる。もちろん、飛んでしまっては元も子もないので必ず一線は残しておくのだが、しかしゲティは前回も、他県から来たらしいGT-R(R32)と激走し、火花を散らしたのだ。(いや、比喩表現ね^^;)

相変わらずクラッチの調子が悪いため、コーナー出口でクラッチ滑りが起きたりしてなかなかカンペキとはいかなかったが、それでも随所で弱オーバーのいわゆる『グリフト走行』(走りとしてはグリップだが、実際にはリアが若干滑っている)を出来たから、ストレスなく走れた。あのコースはゲティ(と奈々子)に合っているかもしれない。

走行終了後、ゲティもアニキもつゆだく、いや汗だくである。タイヤやラジエータを冷やすために、いつも噴霧器を持っていくのだが、当然これがシャワーに早変わりする。そのうち人に向けて噴いたりするようになる。びしょびしょだぁ。

帰りに、ヤケにクルマがガチャガチャいう。一度激しくゼブラに乗り上げたので、やってしまったかな…と思っていたら、何のことはない、リアハッチを閉め忘れていただけだったのは余興。(そしてついでにボンネットも閉め忘れていた。ヤケにバタバタ前が揺れると思ったよ…。(><))

そうそう、アニキ、そのワイヤーが出てるタイヤ、何とかした方がいいよ…。


(マフラー交換の)リザルト:
 本日の結果のみでは決められず。更なる検証の必要あり。

アニキ、ゲティに向けて本日の一言
 『真っすぐ走れ!!写真、取れへんやないか!!』

7月18日 『動物奇想天外』
会社で仕事をしていて、休憩でコーヒーを買いに行く。
外を歩いていると、わきにあるシャッターが上がる。
フォークリフトが出てくるかと思いきや、向こうにいたのは一羽のハトだった。
そいつはごく普通のようにシャッターをくぐると、飛び去っていった。

どこぞで、ネコがスーパーの自動扉を開くまで待ってるという話は聞いたけど、ハトでもそーゆーことをするもんなんだろうか。

数日後、再びコーヒーを買いに行く。
シャッターの前でハトがうろちょろしている。
コイツが、近づいてもなかなか逃げない。
もしや、と思ったら、案の定、それが開いた瞬間に『トテテテッ』と中に走り込んでそのまま離陸、その通路を飛び去っていった。
――やっぱり、わかっててやってるんだ。

カラスは頭がいいとよく云われるけれど、ハトもやるもんなんだなぁ。

それに比べて、ウチのネコと来た日には…。
ワタシが母屋に入ると、いつも扉に張りつく。ワタシが出ていくのを待っているのだ。しかし、毎日毎日むんずっと掴まれて放られているのに(そして勝手に怒っている)どーして今日も出られないってわからんかな。

 …わかってるのか?
 ヒゲをピクピクさせながら、右フック出して眠ってる場合じゃないぞ。


わかったこと
 動物は、何も考えてないようなふりして、やっぱり何も考えてない。

7月2日 『開幕』
遅まきながら、我が野球部(草野球だけど)の開幕試合。

ピッチャーのいい前半は大抵、形を保つのだ。今回も五回までは2-2と、『野球らしい』試合だった。

しかし両チーム、ピッチャーが交代する辺りで様子がおかしくなってくる。

だいたい、普段椅子に座って仕事してる連中だから、はっきり云って体力は無いのだ。で、エースが外れ、そこそこ当てられるようになってくると守備の乱れが効いてくる。

ゲティは、ハッキリ云って野球はヘタである。そりゃそうだ、学生時代やってないのだから。で、そんなゲティの役目は、『走り回って敵味方問わず攪乱する』ことである。(楽しければいいのだ)

さて、そんな第三打席。まったくストレートにタイミングがあわず、2ストライクと追い込まれるゲティだが、相手キャッチャーが『フォークや!!』の一言。ゲティも萌える、いや燃える。『よし来いフォーク!!』投げられたボールはススッと落ちる!!しかし食らいつくゲティ!!ぽやーんとボールはショート後方に上がる!!『落ちれ!!』叫ぶゲティ。疲れが溜まるショートの後方へタマはポトリと落ちる!!『しゃ!!』(しかし記録はエラーだった…そりゃないよ(TT))

ゲティは一塁上で大きくリードを取る…が、体力の消耗でボケッとしたゲティを、キャッチャーの牽制が襲う!!

『あんぎゃ〜〜〜〜〜!!』

アウトになることを悟り、声にならない声をあげてすべりこむゲティ。それが効いたか、あるいは単に疲れからか、一塁手がエラー。一命を取り留めるゲティ。その間に二塁ランナーは三塁まで進み、それで空いた二塁へ、次の投球にてゲティはふらつきながらスチール。しかしゲティが盗塁成功後(二アウト二、三塁)次の打者はショートゴロであえなくアウト。はぅ。(TT)

そんなふうに、(文字通り)ドロドロになって九回までやった試合(注:フツー軟式は七回までです)の後、相手チームにもらった一本の缶ビールの美味かったこと。

今年は何試合できるだろうか。
とりあえず、盗塁王くらいは取りたいなぁ。


結果
 13-10で負け。

あとでわかったこと
 腕と顔が焼けて、痛い。(TT)

6月30日 『人知を超えたなにかというのは、確かに存在する』
何かとトラブルの続くここ2週間。

とりあえず、その復帰第一弾として、愛車『奈々子』が帰還した。
で、通勤用軽が現在ドック入りしているので、この奈々子で会社へ向かう。

エンジンをかけた時点で、燃料警告灯には気づいていたのだけど、会社近くで給油すればいいや、とそのまま向かう。

帰り道。さて、ガス補給をしなければいけないのだが――
愚かなことに、ガス代を下ろしてくることを忘れる。
会議会議でばたばたしていたとはいえ、これはまずい。

『…う。金が…ない。』

財布の中には1000円札が一枚。財布を叩いても1000円札が2枚になったりはしないし、近くにATMはない。
行きつけのGSにさえ行けば、カードが使えるから補給は出来るのだが――。

『…警告灯点灯で、たぶん10リッターぐらいだろ。8とみるとして、リッター5だとしても40km…なんとかいつものスタンドまでたどりつけるだろう。』

しかし道中、調子が悪いことに気づく。アクセルを踏み込むと、ガクン、とパワーが落ちるのだ。なんだろう。プラグを新品に換えたことが、かえって調子を悪くしたのかな…なんて最初は考えていたけれど、途中でハタと気づく。

『…わかった。ガスがないんだ。』

踏み込みによるガスの移動、それとターボ発動による瞬間的な燃料消費の増加。この二つから、燃料不足が起こってフューエルカットみたいな現象が起こっているのだ。…ということは…タンクにはほとんどガスが残っていないということではないかい?

とにかく、スタンドまで行かにゃあ話にならない。途中は燃費運転で、踏み込みは極力ゆっくりと、下り坂ではクラッチを切り…と、ひたすら稼ぐ。

だが、家まであと1km、スタンドまであと2kmのところまで来たとき――

『あ〜〜〜〜!!エンジンが切れる〜〜〜〜!!』

ボボッ、ボボボ…という弱弱しい音と共に、エンジンストール。(TT)

『チクショ〜〜!!』

叫んでみても現実はシビア。セルを回したってエンジンは息を吹き返しやしない。わかっていても起こるトラブルに天を仰ぐゲティ。いまさら『会社を出たときに入れておけば』なんて思っても遅い。

『…どうしよう…。』

幸い家からは目と鼻の先なので、父親を呼んで引っ張ってもらうか、とも思ったが…あいにくその日は父がいないことに気づく。がっでむ。場所は山道。通る車も少ない。ゲティは車を降り、周囲を見渡す。

『…こんなところに、スタンドなんて、あるワケが――』

――あった。
通りすぎた横道の、少し奥まったところに、見覚えのある某スタンドのイルミネーションが!!
駆け出すゲティ。しかし角を曲がったとたん、点いていたそのランプが消える。閉店だ。うわーー、待ってくれーー。今まさにシャッターを閉めようとしているそのドアを叩く。おいちゃんびっくり。でも、わけを話すと快く売ってもらえる事になり、とりあえず5リッターを購入し、ポリ容器を手に持って走る。奈々子は息を吹き返し、ゲティはなんとか家にまでたどり着けたのであった。

それにしてもこの二週間に、なんと困ったことの多かったことか。(今回は人災っぽいが)
まあ、どうにか集束しつつあるようなので、来週には落ち着くと期待しつつ、気をつけて乗りきろうと思う。


教訓
 調子が悪いときは、注意しすぎてしすぎることはない。

6月26日 『花火と書いて、『戦い』と読む』
まだ少し早いけれど、そろそろ花火の季節。

昔は、仲間と河原に集まってよく花火をやった。
それが危なっかしい花火大会だった。およそ注意事項に書いてある『やってはいけないこと』でやってないことはない。

打ち上げ花火を手に持つ。
噴出し花火を手に持つ。
それらを人に向けて発射する。
あまつさえそれらを振りまわしながら人を追いかける。
ロケットを手に持って発射する。
ロケットを手に持って、発射しない。
使っていない花火を火にくべる。
噴出し花火の上を飛び越える。

結果として、手の中で花火が暴発してやけどしたり、火の中で暴発した花火が腹を直撃して服を焼いたりする。(ので、絶対にマネしないでください(><)))


また、20連発の花火を20本まとめた『400連発』を作っていたヤツもいた。20連発それ自体は、『シュポン、シュポン』と二秒おきぐらいに20発出るものだが、それ20本に一気に火をつけると、これがガトリング砲に早代わりする。それを振りまわしながら夜空に向けて『シュタタタタタ!!』と連射するさまはまさに人間ゲパルトである。またこの400連発を二つ作り、それをお互いに腕に装備して横に走りながら撃ち合いをすると、モビルスーツ戦になる。ちなみにこの20連発、たしか一本300円程度だから400連発で6000円ほどになるのだが、たかが数十秒で6000円が散っていくさまは、それはそれで爽快である。(でも、これも危ないのでやめてください(><))そして、終わった400連発を火にくべる。当然不発があるので、そのうち火の中から『シュポッ、シュポンッ!!』と発射され始める。焚き火が固定砲台に早代わりである。もはや誰も近寄れない。昔『わんぱくアスレチック』というMSXのゲームがあって、焚き火からクリが飛んでくるのだけど、ああこういう感じなのだなとふと思ったりする。

…ここでこうして書いてて思ったけど、メチャクチャしてますね…。
ほんと、まじで危ないので、マネしないで下さいね…。


某君、ポツリと呟いた一言
 …花火って、こういうもんやったっけ?

6月22日 『そりゃ怒るわ』
6/21、巨人-中日戦。

試合は一方的で、巨人のクリーンナップのみならず他の選手も打ちまくり、プロ初ホームランが2名も出る、巨人ファンにとっては大騒ぎ。

一方で、中日ファンは怒る。外野席からメガホンが飛んだりもする。そりゃあ飛ぶよな、とも思う。

実はワタシも昔、カッパを投げたことがある。あれはまだナゴヤ球場が中日の本拠地だったとき。中日-広島戦を観るために、皆で名古屋までいったはいいが、折り悪く雨が降り出す。――もともと、ナゴヤ球場は水はけが大変悪い球場だったのだが、20分後には止むその雨のために、球場ははやばやと試合中止を告げる。収まらないのはファンだ。遠くから来て暑い中半日待ち、入場後更に雨の中我慢していた者は他にもいたはずだ。雨脚も弱く、抗議している間に早くも収まってくるその雨――しかし、球場は一度告げた中止をひっくり返すことはなかった。当然メガホンが、カッパが飛ぶ。『ものを投げないでください』と云われたって、すでに上がってしまった雨を見れば、手元にあるもう必要のないカッパを投げたくもなる。

唯一の救いは、当時の広島の外人選手(名前失念)が、パフォーマンス代わりに、ファースト、セカンド、サード、そしてホームと、雨避けの青いシート、雨水の溜まっているその上に4回、ハデなヘッドスライディングをしてくれたことだった。

まあ、やっちゃいけないことなのだけど、そういうこともあるよ。


わかったこと
 カッパはよく飛ぶ。