ビオトープは生物の住息環境を意味する生物学の用語でしたが、
日本では生物がたくさん生息できそうな湿地を意味しているようです。
家でニホンミツバチを飼うようになったので、近所の土手に花を植えていました。
近くを通りがかった人が声をかけてくれました。
「そんなところに花を植えるくらいなら、うちの田んぼにでも植えたらどうか」
そんなわけで、耕作放棄された田んぼを1枚借りることになったのです。
耕作放棄された田んぼは、背の高い雑草が生い茂っていました。
これをなんとかしないことには、何もできません。
最初のうちは、草刈りと池掘りを繰り返していました。
やっべ、泥遊びって楽しい♪
ビオトープといえば湿地。まずは池をたくさん作りました。
草刈りが終わったところに池を作るので、千枚田のような姿をしています。
ホテイアオイは外来種ですが、水を浄化するために便利です。
冬の寒さで枯れるので、それを畑の肥料として使います。
草刈りなんてたいしたことではないように見えますが、
草の間には百個以上の蜂の巣がありました。
セグロアシナガバチと、フタモンアシナガバチが多かったです。
ハチの巣に注意して池を拡張しました。
アシナガバチの巣はヒメスズメバチに襲われることが多く、
夏休みの自由研究に重宝しました。
この自由研究は、たしか県知事賞をもらいました。
池を作るのにジャマな場合は、自分たちも食べました。
右上二つがセグロアシナガバチの巣、左下二つがフタモンアシナガバチの巣です。
どちらもおいしくいただきました。
冬になるとアシナガバチはいなくなり、巣も安全になります。
野焼きをして枯れ草を焼き、一気にビオトープを広げることができました。
カヤネズミの巣はなるべく焼かないように注意しました。
翌年、広くなったビオトープでは、多くの生き物が見られました。
枯れて腐ったホテイアオイの近くには、ミジンコがたくさんわきます。
トノサマガエル、ヒキガエル、アマガエル、シュレーゲルアオガエルなど、
いろんなカエルの産卵を観察することができました。
夏休みの自由研究のテーマにも事欠かなくなりました。たとえば12色のカラーイナゴとか。
もともとネタに不足はしていなかったんですけどね。
当時、課題研究はわざと手を抜いて提出していました。
もし課題研究で代表に選ばれると、自由研究の代表には選ばれないでしょうから。