近所の家に野生のミツバチが巣を作っていました。
飼育されているのはセイヨウミツバチ、
野生のミツバチはニホンミツバチというそうです。
調べたところ、ニホンミツバチを飼育するのは、
さほど難しくないということがわかりました。
私も飼ってみたいと考えました。
まずはニホンミツバチを探さなくてはなりません。
飛んでいるミツバチを目で追いかけ、近くの神社で巣を見つけるのに成功しました。
最初は苦労しましたが、慣れてくるとたくさん見つかるものです。
そんなある日、蜂蜜屋さんに行きました。
そこには朽ちた巣箱がたくさん積み上げてありました。
よく見ると、その朽ちた巣箱に出入りしているミツバチがいます。
ニホンミツバチでした。中に巣があるようです。
話をすると、養蜂場の方が朽ちた巣箱を譲ってくれることになりました。
なんと三つもあります。
巣箱の入り口を閉め、親切に車に積み込んでくれたのですが、
ぼろぼろの巣箱なので、どこかに穴が開いていたようです。
家に近づくにつれ、車内にはハチが何匹も飛ぶようになりました。
当時は生きた心地がしませんでした。
いろいろなことがありましたが、翌年にはすっかり和蜂に慣れました。
春になるとミツバチは、分蜂(ぶんぽう)といって巣分かれをします。
この分蜂群を捕まえると、さらに1群増えるというわけです。
分蜂群はひじょうにおとなしく、素手で捕まえる方もいます。
もちろん子供がのぞき込んでも平気です。
私はニホンミツバチは木枠のような箱を重ねて飼います。
私が使っている巣箱の設計図は
こんな感じです。
分蜂群はボウルですくって巣箱に入れます。
女王蜂がうまく巣箱に入れば、
働き蜂は女王蜂がいる巣箱の中にぞろぞろと入っていきます。
和蜂を1年間飼育すると、巣箱の中には蜂蜜がたまっているはずです。
一番上の巣箱を、切り取るようにして外すと、
中には蜜巣がぎっしりと詰まっています。
養蜂業者は遠心分離機なんかを使うのですが、
素人養蜂では蜜巣を砕いて蜂蜜だけをこします。
100円ショップのザルやキッチンペーパーが重宝します。