極楽ごみ箱


更新日:1999年4月1日

混ぜればゴミ、分ければ資源。
古着をまとめて出せば単なるゴミですが、
セーラー服だけをその筋のお店へ持ち込めば・・・。
ちょっと違うかも。ま、いいや。

[戻る]


・金属について考える

パソコンとかテレビはどうしていますか。
電器屋に引き取ってもらっているというのも悪くないですが、
本当にちゃんと処理しているのか疑問です。
たとえば、

・不法投棄されたOA機器

三重県桑名市の堤防沿いです。
このOA機器の山の中には、
どこかの事業所で使われていたであろう
コピー機もありますが、
リース先がわかるシール部分は
削り取ってありました。

・不法投棄されたOA機器

三重県四日市市小牧町の山林です。
この谷は産業廃棄物で埋め立てられています。
近くには「ごみを捨てるな」と
書いた看板が立っていて笑えます。

なんてこともあります。
これが実態ではないでしょうか。
メーカーに引き取ってもらえる電器屋ならともかく、
そうでない場合、いったいどうしているんでしょうね。
信用のおける業者に委託しているとかなら、
あなたのテレビはそれはもうきちんと、
どこかの地下に眠っていることでしょう。
三重県下で不法投棄を発見したら、廃棄物ダイヤル110番へどうぞ。
電話番号は0120-53-8184(ごみはイヤよ)です。

まじめに分別している電器屋さんもあるかもしれません。
でも、まじめに分別するとしたら、どれくらいの手間がかかるでしょうか。
実際に分別してみなければわかりませんね。
今回は私が分別に挑戦して、どれほどの手間がかかるか調査してみましょう。

[戻る]


・やってみよう

選んだのは、NECのパソコン、PC-9801RAです。
では、このパソコンを一つ分別するのに、
果たしてどれくらいの時間がかかるでしょうか。

・単なるごみ

資源として使えそうにないゴミはこれだけです。
案外少ないものですね。
プラスチックなどの合成樹脂は、
専門業者だとちゃんと再生できますが、
個人では燃えるごみに出すしかありません。

・資源ごみ

頑張って分解しました。
コイルまでほどいてしまいました。
DOS/Vを自作するときに使えそうな部品が、
たくさんとれました。

・クイズ

この中からPC-9801RAに
使われていない部品を当ててください。
リサイクルとは関係ありません。

ここまで分別するのに4時間かかりました。
電源部分にたくさん使われているコイルをほどく(笑)のは、
とても大変でした。何やってんだか・・・。

[戻る]


・紙について考える

髪について考えるのはヘアサポート。
神について考えるのはしょーこーとかほーげんとか頭のネジがはずれた人...。
私は紙について考えます。

私はトイレットペーパーをよく使います。もちろん故紙100%の紙。
食器を洗う前に紙で汚れを拭き取って、
それから洗うと排水が少しはきれいになります。
トイレで使うもので食器を拭くのには抵抗がありますか。
そういう方は、ロール型ティシュと呼びましょう。

新聞は資源ごみとして出していますが、
折り込み広告はほとんど燃やしてしまいます。
カラー印刷された紙は、表面に石の粉のようなものを塗ってあるので、
再生したところでコストがかかるだけ。
しかもまともな紙にはなりません。(推測(笑))
だからファッション誌やチラシなんかは、
ずたずたに引き裂いて、燃えるごみに出しています。
少なくとも現在は、故紙の需要よりも供給の方が多いのです。
だったら供給する紙を減らしてやればいい。
どうせ減らすのなら質の悪い紙というわけです。

というわけで、雑誌や折り込みチラシは燃やしましょう。
慣れてきたら、折り込みチラシから上質紙を抜き取って、
資源ごみに出すといいんだけどね。
当然だけど、ホチキス止めの紙は針を抜いてから出しています。

唐突ですが、私は鼻炎気味です。
年中、鼻をかむので、ティシュペーパーは必需品です。
これはロール型ティシュでもかまわないのてすが、
一刻を争うときにはひじょうに不利です。
だからといってバージンパルプ100%の、 ティシュペーパーを使うには抵抗があります。
で、探していたらありましたよ。故紙100%のティシュペーパーが。

・グリーンキーパー250

日本生活協同組合連合会(通称コープ)の
再生紙100%ティシュペーパーです。
流通には不便かもしれないけど、
できれば紙の包装にしてほしいところ。
250組(500枚)入りです。

1箱当たりの値段も100円以下だし、枚数も多いので重宝しています。
包装はPP(ポリプロピレン)。ちょっと風来のシレンに似てるかも。

[戻る]


・不燃物

三重県四日市市では「不燃物」として次のようなものを回収しています。
プラスチック、ビニール、ゴムなどです。
これらは焼却できるはずなのに、どうして回収しないのでしょうか。
市の言い分は「焼却すると高温になるので炉を傷める」。
おかしな言い分ですね。炉を傷めるから埋め立てるのですか。
炉が傷んだら、また造ればいいだけのことです。
地中に埋めたからといって、不燃物が分解するわけではありません。
埋めたゴミで土壌が猛毒で汚染される可能性もあります。
将来、土に混じった不燃物をきちんと処理するには、
今の何倍ものコストがかかるに決まっています。
もっとも、「焼却炉を傷める」というのは建前で、
本音は「ダイオキシンが発生する」かもしれませんが・・・。

公害で一躍有名になった四日市市ですから、
焼却炉でダイオキシンを発生させるわけには、いかないのかもしれません。
しかし、そういったことを避けたとしても、
結局、地下を汚染していることにはなりませんか。

1997年末、管理型の処分場の見学に行ってきました。
シートを張って、その上に不燃物と土を交互に積み上げ、
ゴミの山から染み出る水を集めて処理していました。
100年したら埋め立てたこのゴミはなくなるのでしょうか。
シートはずっと破れないのでしょうか。
ごみをきちんと処理しても、県民の生活が改善するわけではありません。
しかし公害で有名になった四日市市だけに、
そういったことをおろそかにしてはいけません。
他の市町村の手本となるような処理をしてほしいものです。

[戻る]


・四日市市のごみ事情

三重県四日市市では、資源ゴミを五つに分けて回収しています。
金属、ガラス、紙、布、飲料缶です。
市は紙類の例として「雑誌」も挙げていますが、
そろそろ意識改革が必要ではないでしょうか。

ちなみに、隣の三重郡菰野町では、
ガラスを色別に分別収集しています。

これとは別にジャスコ系のスーパーなどが、
牛乳パック、トレイ、PETボトルを回収しています。
PETボトルは立派な資源ですが、四日市市では分別回収していません。
また、PETボトルは焼却しても有害ガスは出ないのですが、
四日市市の定めた分別方法では、埋め立てごみになってしまいます。
洗って乾かし、きちんとつぶしてからジャスコにお願いします。

三重県ではいくつかのRDF(ごみ固形燃料)工場が稼動しています。
まだRDFを有効に利用する施設がないのであまりぱっとしませんが、
RDFを使った火力発電所の計画もあります。
発電所は1999年秋、三重県桑名郡多度町で着工ということですが、
これがうまく運用されるようになるといいですね。
プラスチック類からは良質なRDFが作れるので、
有害ガスが出やすいごみを、うまく利用できるはずです。
RDFで火力発電を行なう場合、ダイオキシンはほとんど発生しません。

[戻る]


・その他

以前、三重県四日市市では、コンポスタに補助金を出していました。
コンポスタというのは、生ごみを堆肥にするための容器で、
蓋付きで底のないドラム缶のようなものです。
補助金額は\5,000までで、\5,000までのコンポスタなら、
経済的な負担なしで購入できました。
あれでうまく堆肥を作れる人は少ないんじゃないかな。
うちは鶏の糞やオガクズを使って利用していますが、
コンポスタの説明書では、専用の菌を投入を勧めていました。
そんなものを買ってまで、生ごみから堆肥を作る人は少ないと思います。
燃えるゴミに出せばお金なんてかからないんだし。
しばらくすると、四日市市もあまり効果的ではないことに気づいたらしく、
今は電気式の生ゴミ処理装置に対して補助金が出るようになりました。
装置が5万円もするので、補助金も1万円に増額されています。
ちなみに三重県四日市市の周りだと、
というように補助金が出るようになっています。
北勢町は補助金が少ないですが、
ごみからRDFという燃料を作る施設が計画されています。
もしかしたらもう稼動しているかもしれません。

地元の子供会では新聞とアルミ缶を回収し、活動費としています。
もちろん、雑誌も回収しています。
四日市市は廃品回収に対する補助金があるからです。
補助金は新聞が4円/kg、雑誌が5円/kgとなっています。
しかし雑誌をリサイクルすると、倉庫があふれるだけで、
業者の方も困っているんじゃないでしょうか。

下水道がない地域では、浄化槽に対して補助金が出ます。
これには水洗トイレ専用の浄化槽と、
トイレ以外に生活排水も含めた合併浄化槽があります。
おばかなことに三重県四日市市は補助金が少ないので、
合併浄化槽はなかなか導入できません。
うちもトイレ専用の浄化槽を埋設しています。
たとえば、 山猿塾 では、合併浄化槽を埋設していますが、
そのときは9割を補助金で賄っています。
四日市市の全地区に下水道を完備するつもりならいいのですが、
どうもそうではなさそうで困ったものです。

[戻る]


このページは裏を取っている最中です... koh@inetmie.or.jp