極楽みつばち・はじめに


実は私、ブルーベリーの研究なんていう趣味を持っております。
研究結果はまたいずれ報告します。
ブルーベリーの実をたくさんならせようと思ったら、
受粉してくれる昆虫が何とかしなければなりません。
というわけで、ミツバチを飼うことにしました。
貧乏なので、巣箱は自分で作ります。
もちろんミツバチだってそこらにいるのを捕まえます。

[目次]


・2001年1月

ブルーベリーの実を大きくするには、確実な受粉が必要です。
あんな小さな花の受粉を人がやるわけにはいきません。
そこでミツバチを飼うことを思いつきました。
たったそれだけの理由で、いろいろ情報収集を始めました。
ミツバチの生態は昆虫図鑑の定番で、
私自身もある程度のことは知っていましたし、興味もありました。

 ・ブルーベリー

 ハイブッシュ系品種のランコカス。
 ハイブッシュ系は性質は弱いのですが、
 味はおいしい品種です。
しかし、ネット上にはもっと多くの情報がありました。
特に日本の野生ミツバチ、ニホンミツバチに特化した情報は、
図鑑などよりも充実していました。
ある種のランの花に集まるという情報、分蜂群を捕獲する話などは、
私にとってとても新鮮で、興味深く感じられました。

この時、たまたまアクセスしたそのサイトは、
日本屈指のニホンミツバチ研究家のサイトだったようです。

[目次]



・2001年2月

薪割りをしていると、カミキリムシの幼虫がよく出てきます。
カミキリムシの幼虫ということは、すぐにわかったのですが、
どんなカミキリムシなのかがわかりません。
マツの幹を食べるカミキリムシをネットで調べることにしました。
マツノマダラカミキリという名前だそうです。
このカミキリムシはマツクイムシ(マツノザイゼンチュウ)を媒介します。
その生態が解説されているサイトをネットサーフィンしているうちに、
昆虫のリンク集にたどりつきました。
そこには、ゲンゴロウとかタガメとか、
私好みの昆虫のサイトがたくさんリンクされていました。
その中で「ニホンミツバチ」というリンクを発見してしまい、
またニホンミツバチについての情報収集が始まりました。
そのうち、私の中でいけないスイッチが入ったらしく、

「飼うのも悪くないなあ」

と、思うようになっていました。
でも、飼うためにはミツバチの巣箱が必要だし、
巣箱に入れるハチ群だってどうやって手に入れたものか。
ミツバチの掲示板でちょっと質問してみました。

「ミツバチを飼いたいのですが、最初はどうするのですか。
 セイヨウミツバチを巣箱ごと買えばいいのですか。」

すぐに返答がありました。そこはニホンミツバチの掲示板だったため、
当然、ニホンミツバチを薦められました。
親切な複数の方からメールもいただきました。
ふーん、ニホンミツバチを飼っている人って、たくさんいるんだ...。

[目次]



・2001年3月

私はミツバチを買うのはやめました。自分で捕まえればいいんです。
貧乏なので巣箱も自分で作ることにしました。
大工さんにもらった端材で巣箱を作れることでしょう。

・自作した巣箱(予定)

あまりいいデキではないので、
飼育用の巣箱ではなく、
待ち箱専用の巣箱として使うことにしました。

[目次]



・2001年4月

前回の設計ミスを踏まえ、二つ目の巣箱を作り始めました。
和歌山県は粉河に住む和蜂(ニホンミツバチ)の専門家に、
巣箱の作り方など丁寧に説明していただきました。
短期間にすさまじい勢いで知識が増えていきます。

ある日のこと、タケノコ農家の方から電話がありました。
タケノコ掘りに来ないかとのことです。
さっそく弁当を持って、タケノコ掘りに出かけました。
終わったら、公園でお弁当を食べ、ニホンミツバチの巣を探します。
すると、公園のすぐ隣の神社で和蜂の巣を見つけました。

・播磨神社の和蜂

三重県桑名市の播磨神社に
和蜂(ニホンミツバチ)が営巣しているようです。
出入りするハチも多く、大きな巣がありそうです。

この巣が分蜂するときを狙って、ハチ群を捕まえることにします。
約100m離れたタケノコ農家に待ち箱を置かせてもらいました。

[目次]



・2001年5月

神社の和蜂は無事に分蜂したようです。
私の仕掛けた待ち箱にひっかかることもなく...。
東洋蘭を趣味としている方に金稜辺を譲っていただきました。
なんと花まで付いていました。

・キンリョウヘン

中国原産のランです。
寒蘭や春蘭、シンビディウムの仲間です。
和蜂が集まることで有名なランです。

週末はいつも神社にあるニホンミツバチの巣を観察していました。
ある日のこと、いつものように観察していたら、
大きな音がして、ヘリとセスナが落ちてきました。
石段の下にはヘリの残骸が落ちているし、民家も炎上し始めました。
しかし、巣は無事だ。よかったよかった。 ←違うかも

帰り道、蜂蜜の専門店があったので立ち寄りました。
小さな店だと思っていたのですが、店の裏に作業場があって、
蜂蜜をしぼるための器具などが設置されていました。
作業場の前には、朽ちて使えなくなった巣箱が山積みになっていました。
あれ、何か和蜂が出て行ったような気が...。
その朽ちた巣箱には、何と和蜂が巣を作っていました。

・朽ちた巣箱

作業場の前に山積みになっている巣箱です。
この中の三つの巣箱に和蜂が巣を作っていました。
店の人はいらないというので、
ありがたくいただいて帰ってきました。





・出入りする和蜂   ・巣箱の中


和蜂入りの巣箱はありがたくいただいて帰りました。
お店の方は巣門を閉じてくれ、積み込みまで手伝ってくれましたが、
朽ちた巣箱は、変なところからもハチが出入りできるのです。
帰りの車の中では、ハチが飛び回って、かなり恐かったです。
強勢群、弱小群の二つの巣箱は、薪割り場の軒下に置きました。
自宅からの距離は200mくらいでしょうか。
一つくらいは観察したいので、自宅に置きました。

[目次]


・2001年6月

三重県桑名市の播磨神社のニホンミツバチは、駆除が決まりました。
駆除とはいうものの、ハチ群は捕獲して飼います。
巣は切り取って蜜巣部分からは蜂蜜をしぼり、
蜂児がいる部分は巣箱の中に入れます。
作業日にディジカメを忘れたため、写真がありません。

・天井裏の巣

大きな巣ですが、分蜂を取り返しているようで、
あまりハチの数が多くありません。
巣には二つの王台が残っていました。

[目次]



メールください... koh@inetmie.or.jp