H19.3.28 第291号発行分

・郷土文化向上へ「津あけぼの座」開館
・賓日館でコンサート
・8年間、高齢の母を描き続けて…
・「日本のおどり 壱の会」
・茶商青年ら“見極め”養う
・犯罪被害者支援チャリティコンサート
・にぎわいフリマ大盛況 市民団体と商店街が協力
・すし全国大会で銀賞
・地域のお年寄りが“先生”に
・“学校公園化”が完了 四日市農芸高 住民にも施設を開放
・「ヒルズオブウィンド」上演
・「山の一句」自由題で最優秀
・初の合同作品展に130点余
・三重乳がん検診ネットワークが初開催
・個性あふれる大作がずらり 三重大生らが恒例の「卒業・修了展」
・“書家と写真家”二人展
・浅野弥衛さんら故人の三人展
・介護福祉士としての新たな門出を祝福
・住民と高齢者らの交流の場≠ノ
・防衛大臣からのメッセージも 津で自衛隊入隊入校予定者激励会
・1位に輝く頑張る若者 お菓子の鈴木美津穂さん バレエの小川華歩さん
・女性はレジ袋好き?



郷土文化向上へ「津あけぼの座」開館
津市の油田さんら立ち上げ
 けいこもでき、身近に役者らの表情などが伝わる珍しい「小劇場」が津市にできた。かつての劇団員らが、経験を生かして手作りしたもので、音響・照明の設備も本格的な交流スペース。大学生らの劇団や、落語などの披露の場として、新しい“郷土文化の発生”を目指している。    (江川 智恵)

 同市上浜町の小劇場・津あけぼの座で、立ち上げたのは構成・劇作・演出家の油田晃支配人(34)=津市一身田=と音響会社・山中秀一さん(33)=松阪市曲町=、照明会社・眞神田久信取締役(56)=津市一身田。

 油田さんと山中さんは、三重大学生時代に結成した劇団・ゴルジ隊の仲間。眞神田さんは照明スタッフとして加わった。

 七年前、学習塾だった所を借りて、劇団のけいこ場にしていたが運営上の問題などで劇団を解散。場所も手放すことに。

 しかし、「常設の民間発表の場もあったほうがいいのでは」と、小規模の公演ができる劇場への改装を思い立った。

 半年かけ、床の張り替えや照明・音響設備、壁のペンキ塗りなど、大道具作りの経験を生かし自分たちで手がけた。

 名前の「津あけぼの座」は昔、大門にあったという劇場・曙座を復活させたいとの思いから付けたという。

 発表する所でけいこできるのが、舞台の大きさなどの狂いがなくて一番いい━と、練習や舞台道具作りの場としても利用できるようにした。

 舞台の広さは十三・二平方b。客席は三段の桟敷席になっており、約五十人が入れる。客席からは舞台が近く、演じる人の息づかいや表情が手にとるように分かるという。

 昨年十月、落語家・林家染弥さんの落語会で“こけら落とし”。県内の二十〜三十歳代の愛好家が集まった。「こじんまりとしていて見やすい」「出演者の汗まで見られる」などの声があった。以来、定期的に行われ、五月にも開催の予定。

 四月十四、十五両日は、三重大学劇団・クレストが演劇「おやすまなさい」を公演する。

 これまでは津市の白塚市民センターや同大学で練習、学園祭などで発表していたが、先輩の油田さんから声が掛かり、初の学外公演に挑む。

 メンバーら十人は、昨年末から月に二、三回ほど練習。演出を手がけた団員の近藤則恵さん(23)は「全面が黒に塗られているので、舞台空間が作りやすい。一般の人も見やすいし、先輩がアドバイスしてくれるのでありがたい」と話していた。

 油田支配人の話

 小さくても、設備が整ったこだわりの場所。始まったばかりでこれからだが、自主公演・事業など展開していきたい。融通が利く民間施設の良さを味わってほしい。生の見せ物に触れる数少ない機会を提供、この演劇空間を、いろんな人に楽しんでもらいたい。

 問TEL059(222)0248。



賓日館でコンサート
岩佐美和子さんと勝原美和さん
 チェンバロ奏者、岩佐美和子さん(57)=松阪市下村町=と声楽家の勝原美和さん(30)=伊勢市岡本町=のコンサートが、このほど伊勢市二見町の二見浦賓日館で行われ、三百人以上が来場した。

 二人は国立音楽大学卒。コンサートや歌劇に出演するなど個々で活動しているが、勝原さんの父親と岩佐さんが友人のため時どき共演している。

 歴代皇族や賓客の宿泊施設だった同所。三年前に訪れた岩佐さんが、格調高い建造物にほれ込み「ここに音楽を響かせたい」と企画したという。

 「浜辺のコンサート いにしえに想い寄せて」と題し、ヨーロッパの貴族を思わせる衣装で登場。名古屋市の製作家、安達正浩さんが作った特注のチェンバロの音色に乗せて「アマリッリうるわし」や日本古謡「さくら さくら」など、勝原さんのソプラノが館内に響き渡った。



8年間、高齢の母を描き続けて…
津市の長島さんがスケッチ展
“ずっとそばにいたかった−”八年間、母を描き続けた津市垂水の長島幸子さん(75)が、このほど同市の三重画廊でスケッチ展「−母の道−」を開いた。

 三年前に続く二回目の催しで、今回は二百九十一点を展示。母の日々の姿、母と歩いた思い出の道、風景などを描いた作品が並んだ。

 母の秀子さんは、足を骨折して家での生活が困難となり、老人福祉施設へ入居。長島さんは毎日のように施設へ通った。

 そのころ、友人の画家、伊藤宏さん(四日市市)の影響を受け、みんなの後押しもあって、母の姿を描くように。

 細いタッチでモノトーンなものばかりだが、母の表情を鮮明に表現。どれも絵日記のようになっており、その日の出来事が細かく書き込まれている。

 昨年六月、九十六歳で死去したが、死ぬ二日前まで描き続けた。八年間に描いた絵は二千百三十二枚にもおよぶ。

 会場には弟の重明さん(73)=埼玉県さいたま市浦和区=、妹の正子さん(70)=愛知県犬山市=も訪れ、作品を見つめながら母との思い出を話し合っていた。

 長島さんは「作品を並べているとき、母がそばにいるように感じました」と話していた。


「日本のおどり 壱の会」
西川流鯉風派 西川左壱師範が開く
 日本舞踊西川流鯉風派の西川左壱師範(三六)は、このほど津市八町の紅梅湯で「日本のおどり 壱の会」を開いた。

 子どもの頃から日本舞踊が好きで、平成二年に同派の家元・西川左近氏に入門。二年前に師範試験に合格した。

 三年前に津市へ引っ越し、老人施設への慰問や、松阪市のMAPみえこどもの城で子ども対象の体験講座の講師を担当。「自然豊かな三重で日本舞踊の広げ、多くの人に楽しんでもらいたい」と、昨年四月に同会を発足した。

 開催日は名前にちなんで毎月一日。古典のほか、来場者が口ずさめるわらべうた≠ノ、西川さんが振りを付けた踊りを披露。振りの意味や曲の解説もあるため楽しみしているファンが多い。

 三月は一年の締めくくりとして開催。友人に作ってもらった「わらべうた組曲」など三番を披露した。

 親交のある「伊勢伝統みんよう」=今伊崎聿子代表=も特別出演。同グループは芸者さんの踊り文化≠継承しており、座敷踊りなどを発表。最後は来場者と一緒に踊り、会場をわかせた。

 西川さんは「家庭の事情で津を離れることになるが、今度も年二回ほど津で公演を続けたい」と話していた。



茶商青年ら“見極め”養う
県茶審査技術競技大会
 茶の鑑定技術を競う「県茶審査技術競技大会」がこのほど、亀山市椿世町の県科学技術振興センターで開かれた。

 若手の茶加工販売業者らによる県茶業青年団が毎年開いており、今年で三十回目。団員二十七人が参加した。

 参加者は鎌倉時代に武士の間ではやった、茶を飲んで種類を当てる遊戯「闘茶」の形式に沿って競技を。見た目や味、香りを見極めて生産地や品種などを当て、正解した合計得点を競った。

 位田和也団長(44)は「三十年の節目の大会。歴史と伝統を感じながら、緊張感ある大会でした」と総評。

 優勝は四日市市の田中宏典さん。成績上位十人は、九月十五日に静岡県で開かれる第五十四回全国大会に県代表として出場する。

 このほかの順位は次の通り(敬称略)。2:伊藤彦太郎(亀山)3:加藤広美(四日市)4:富田真也(亀山)5:宮崎浩行(鈴鹿)6:伊藤吉和(四日市)7:伊藤晶彦(同)8:堤康(同)9:土谷英(多気)10:伊藤正記(四日市)



犯罪被害者支援チャリティコンサート
1周年を記念して開催
「犯罪被害者支援チャリティコンサート」が、このほど津市の県文化会館で開かれ、千二百人が来場した。

 昨年設立した民間の支援団体「社団法人みえ犯罪被害者総合支援センター」(同市栄町、橋本敞センター長)の一周年記念行事で、センターの周知と、地域社会の理解と協力を求めた。

 大川学園津西幼稚園、白子高校吹奏楽部、県警音楽隊の演奏のほか、県内出身の歌手コンバットライフ、あつ、うたまろと、津軽三味線の兄弟ユニット「KUNI―KEN」のミニコンサートもあり、支援の重要性などをPR。

 オークションでは平井堅、鳥羽一郎、山川豊など県出身の芸能人、スポーツ選手らのサインやグッズが登場。売り上げ金、募金約六十万円はセンターの活動資金に当てる。

 最後にあつさんを中心に出演者、観客が一緒に同センターのイメージソング「君はひとりじゃない」を歌った。



にぎわいフリマ大盛況
市民団体と商店街が協力
 松阪市市民活動センターのサポート事業「にぎわいフリーマーケット」が、松阪市のベルタウンで催された。

 ベルタウン(松阪市駅前通り商店街振興組合)の二十七周年大創業祭に合わせ、市民団体は街ににぎわい、商店街は市民団体へ運営資金を―と、協力しあう新しい試み。

 商店街では、同センターに登録されている団体がブースを設けて活動内容をPR。オリジナル商品や不要品を販売。商店街側は「松阪肉牛汁」などの売り上げ金を出店者に寄付した。



すし全国大会で銀賞
東京大寿司の井上副店長
 津市雲出本郷町、東京大寿司・井上佳郎副店長(29)が、このほど東京で開かれた「すし正統技術披露大会」で銀賞を受賞した。

 江戸前すしの技術を、正確に継承することを目的とする全国大会。九ブロックの予選を勝ち抜いた六十人が競った。

 井上さんは伊勢市の県立宇治山田商業高を卒業後、津市の大川学園・三重調理専門学校で学び、同店で修業を積んだ。

 県代表で中部ブロックから出場、三十分の制限時間内に巻きとにぎり、細工ずし、笹切りを披露。「ツル・アジサイを細工ずしで作ったが、細かい点に苦労した。周りの人に感謝し、さらに技術を向上させたい」と話していた。



地域のお年寄りが“先生”に
河芸町の黒田小で社会科授業
 地域のお年寄りから学ぶ授業が、このほど津市河芸町の黒田小学校(森川貴司校長、百五十八人)であった。

 昔の暮らしぶりや戦争体験から現代の生活を見直そう≠ニいう三年の社会科の一環。教室には地域の協力で集まった古い生活道具が並び、児童二十七人が同町三行に住む山田波子さん(90)と太田信男さん(88)から話を聞いた。

 山田さんは八歳で母と死別、厳格な祖母に育てられた幼少時代や、二十六歳で夫が戦死し、二人の子どもを育てた苦労を振り返った。「今は感謝の日々。みんなは一人で大きくなったんじゃない。両親や周りの人に感謝して」。

 元教員の太田さんは、飛行兵として九七式重爆撃機に搭乗したこと、終戦後のシンガポールでの捕虜生活などを。当時使ったという軍刀を持参すると、児童らは興味津々で見入っていた。

 また最近のいじめ自殺問題に触れ「わたしもいじめられたことがある。でも辛抱した。辛抱は金=B軽はずみな行動はやめて」と呼びかけた。



“学校公園化”が完了
四日市農芸高 住民にも施設を開放
 四日市市河原田町、県立四日市農芸高環境造園科の“学校公園化事業”が、このほど完了した。

 校舎裏の農場に風力発電機を建てるなど、教諭と生徒が四年前から校内を整備、地域に開かれた学校作りをしてきた。正門付近の樹木見本園だった約九百平方bを、公園化。歴代の三年生が植樹や刈り込み、張り石、竹垣などを造ってきた。

 去る一日の卒業式に合わせ、砂利を敷くなどの仕上げ作業を。「ウエルカムガーデン」として一般も自由に出入りできる。

 憩いの場となるあずまやを造った加藤厚衛さん(二年)らは「屋根の骨組みの微調整が難しく、放課後まで残って頑張った」。指導した河村護教諭(52)は「学んだ技術を実践でき、いい勉強になると思う。地域の人も散歩コースとして利用してほしい」と話していた。



「ヒルズオブウィンド」上演
子ども劇団Be One 来月5、6日に松阪で
 松阪地域の小中高校生らによる子ども劇団「ミュージカルBe One」は、来月五、六両日に松阪市コミュニティー文化センターで第二回公演をする。

 二年前に結成し、昨春の旗揚げ公演には六百六十人が来場。その後、滋賀県の演劇祭や津市内の小学校で公演するなどして、小学三年から高校二年まで十九人が活動している。

 演目は「ヒルズオブウィンド」。幼なじみの男女が、中学最後の夏休みに江戸時代へタイムスリップ。そこで出会った人々との交流で、自分自身が抱える問題に向き合うという物語。脚本は中北幸宏さん、演出は間宮久登さん。

 主人公の一人、千里役の滝紗織さん(17)は「わたしの性格と正反対の役だが、自然に見せれるよう演じたい。人間の優しさはいつの時代も変わらないことを伝えたい」と話している。

 開演は午後七時。入場無料だが、整理券が必要。同市民文化会館や同市民活動センターなど八カ所で配布している。問い合わせは代表・堀さんTEL0598(23)5479



「山の一句」自由題で最優秀
津市野田の野田利勝さん
 津市野田、自営業・野田利勝さん(62)の俳句「新しき菜籠が一つ春の土間」が、全国俳句募集「山の一句」自由題部門で最優秀賞に選ばれた。

 畑で採れた野菜が、妻の実家から届いた“春の感情”を詠んだもので、同部門の応募数は四万五千百六十七句にのぼる。

 十年前から地元の句会・萬両句会に所属。チラシ広告などの裏に、作品を書きためている。

 「これを励みに今後も、見たままを飾らずに表現したい」と話していた。



初の合同作品展に130点余
津市の中村編物学院
 中村編物学院(津市新町・中村洋子代表)は、このほど同市の津リージョンプラザで初の合同作品展を開いた。

 日ごろの活動を発表するためで、5カ所の教室で学ぶ生徒の力作、百三十点余を展示した。

 ベストやセーター、帽子やかばん、小物入れなどが並び、中にはキャラクターものの人形も。お互いの作品を批評し合う姿もみられた。

 同学院は昭和四十五年、各種学校として同市に開校。現在は約五十人が所属。二十代から八十代と年齢層も幅広く、それぞれが作りたいものに、自由に取り組んでいるという。

 中村さんは「編み物には、常に新しい発見があって、楽しい。これからも続けていきたい」話していた。



三重乳腺MRセミナー
三重乳がん検診ネットワークが初開催
 NPO法人三重乳がん検診ネットワーク(三重大学医学部放射線科・竹田寛教授代表)主催の「第一回三重乳腺MRセミナー」が、このほど津市の県総合文化センターで開かれた。

 県内の乳がん読影医と撮像技師らを対象に行われ、約九十人が参加。乳腺MRの概説や造影メカニズム、体内動態の解説、実際の症例画像用いた読影・撮像方法んの統一化に向けたディスカッションなど、MRを活用した精査法の最新情報が紹介された。

 同ネットワークは、県内の乳がん死を撲滅するため結成した医療機関。二十二の医療施設では、高性能のマンモグラフィを用いて検診を行っており、現在の登録者数は一万五千人を超える。

 受診者が登録すると、ネットワーク内の医療機関でも履歴がわかるなど、より精度の高い検診体制構築に向けて取り組んでいる。



個性あふれる大作がずらり
三重大生らが恒例の「卒業・修了展」
 三重大学教育学部美術教育コース五十五期生と、大学院修士生ら十人が、このほど津市の県立美術館で「卒業・修了展」を開いた。

 毎年の恒例展覧会でテーマは自由。集大成として多彩な作品を製作。個性あふれる大作約十二点を展示した。

 鉄や銅、ステンレスによる金属工芸、水彩絵の具で描いた絵画のほか、CG映像やプロジェクターを使い、映像の世界を表したものも。

 大川原佳苗さん(23)は「数」と題したグラフィックデザイン。日常生活の中で身近にある数字を古典・現代風など、四種の展開からなる平面構成に仕上げた。

 「卒業後は小学校の先生。図工の時間などで、これまでに学んだことを生かせれば」と話していた。



“書家と写真家”二人展
伊勢市 飯田さんと東世古さん
“書家と写真家”の二人展が伊勢市楠部町のレストラン、サニーロードで開かれている。五月末まで。

 作品を展示しているのは、同市岡本の飯田祥光さん(57)と東世古政男さん(57)。二人は近所付き合いがあり、飯田さんが同店から空きスペースの相談を受けたことから実現した。

 飯田さんは、市内で書道教室「祥裕会」を主宰する書家。四年ほど前から筆を使った似顔絵イラストの創作に取り組んでおり、その中から日本舞踊家、宮司、大学教授、店主など知人三十二人分を紹介している。

 東世古さんは、五十鈴川に飛来するカワセミの撮影をライフワークとするカメラ歴三十年。カワセミがえさをとらえる貴重な瞬間や羽を休めるルリビタキなど十九点を展示。

 「二人の作品を生かして、冷酒のポスターでも作りたいねと話しているんですよ」と飯田さん。期間中は写真の入れ替えをするほか、書の実演も。希望者はホームページで申し込む。



浅野弥衛さんら故人の三人展
県立美術館で来月8日まで
 津市の県立美術館で、「三重の三人−浅野弥衛・小林研三・伊藤利彦〜線と鳥と飛行機と〜」展が開かれている。四月八日まで。

 昨年十一月に伊藤さんが死去。追悼の思いと、同館にある所蔵品でその活動を振り返り、未来へつなげよう−と企画した。

 三人は三重に生まれ、そこを拠点に。作風は異なるが、親交を深めた。知り合ったのは一九五六(昭和三十一)年前後で、今までにも三人展を何度か開いたという。

 白と黒の線が特徴という浅野さんの油絵四十五点、鳥をイメージしたものや、穏やかな色彩で童謡的イメージを感じさせる小林さんの二十点、飛行機や飛行船をモチーフに、晴朗な空へと導く伊藤さんの十二点が展示されている。

 観覧料は一般五百円、高大生四百円、小中生無料。毎週月曜は休館日。



介護福祉士としての新たな門出を祝福
さわやか福祉専門学校 1期生が卒業式
 松阪市若葉町、社会福祉法人・太陽の里、さわやか福祉専門学校でさる十七日、一期生の卒業式が行われた。

 同校は平成十七年に開校。二年間で卒業と同時に「介護福祉士」の資格が取得できるため、社会人も多く、一期生のほとんどは、同市や伊勢市周辺の福祉施設へ就職する。

 式には講師や来賓らが出席。一人ひとりに学生生活のエピソードや激励を添えて卒業証書を。学業等で優秀だった山口玲子さんに県知事賞と理事長賞、木澤誠さんに日本介護福祉士養成施設協会会長賞、校長賞が贈られた。

 鈴木齊理事長、柴田宗孝校長のあいさつのあと、来賓代表の同法人役員・奥田清晴氏=元松阪市長=が「卒業は二年間、一生懸命勉強した結果です。現場では学校で教わったことを実行、心優しい介護に努め、一期生として母校の栄誉のために頑張って下さい」と祝辞を述べた。

 学生代表、藤原康行さんが「専門的な学業に驚きと悩み、実習では現場の厳しさを体験したが、チャレンジ精神を忘れずに学んだ知識と技術、誇りと自信を持って社会に貢献します」と謝辞。卒業生の「ちぎり絵」作品を学校へ寄贈した。



住民と高齢者らの交流の場≠ノ
「さわやかふれ愛イベント」が盛況
「第一回さわやかふれ愛イベント」が、このほど松阪市若葉町の社会福祉法人・太陽の里、さわやか福祉専門学校で開かれた。

 学校を開放し、地域住民や障害者、高齢者の交流の場になれば―と企画したもので、多くの人が訪れた。

 実習教室では、授業で使う介護機器などを公開。松阪市周辺の七障害者施設による手作りジャムやオリジナルTシャツ、枕カバー、ぞうきんなどの手芸品、不用品などを販売、来場者とも交流した。

 このほか、相田みつを作品の展示販売、同校や同法人への進学・就職相談や介護相談コーナーも設けられた。

 特別企画の「手作りウインナー体験教室」には家族連れも参加。伊賀市のモクモク手作りファームの職員の指導で、ウインナー作りに挑戦、出来上がりを持ち帰っていた。



防衛大臣からのメッセージも
津で自衛隊入隊入校予定者激励会
 今春に自衛隊や防衛大学などへ入隊・入校予定の若者を激励する式典が、このほど津市の県文化会館で開かれた。

 県防衛協会連合会(田村憲司会長)、全国自衛隊父兄会県支部連合会(草場薫会長)、県隊友会(三石浩夫会長)が毎年主催する恒例の行事。

 県内の入隊、入校予定者約百三十人のうちの百五人と、保護者や来賓など四百七十人が来場した。

 式典では、来賓や先輩隊員からの激励の言葉や、久間防衛大臣から激励メッセージも披露。新入隊員を代表して海上自衛隊入隊予定の山岸唯さん(伊勢市)が代表あいさつした。

 このあと陸上自衛隊守山駐屯地の第10音楽隊(愛知県)が、陸・海・空の公式行進曲のメドレーやイラク復興支援の際に作られた行進曲「復興」などを演奏し、花を添えた。

 なお、着隊、入学は、部隊などによって異なるが、今月下旬から四月上旬の予定。



1位に輝く頑張る若者
お菓子の鈴木美津穂さん バレエの小川華歩さん
 松阪市東黒部町、鈴木美津穂さん(18)作の「ふわふわなめらか高虎プリン」が、津市の高虎お菓子コンテストで最優秀賞を受賞した。

 県立明野高校三年で、生活教養科調理コースを専攻。津藩主・藤堂高虎にちなんだ菓子の案を募集した同コンテストに応募した。

 高虎が愛したお茶と、同校の購買で一番人気のプリンを合わせた菓子で、県内外の百十四作品の中から選ばれた。「子どものころからお菓子作りが大好き。思い付きで作ったが、商品化されればうれしい」と話していた。

 四日市市天カ須賀の小川華歩さん(11)は、埼玉県で開かれたオールジャパンバレエユニオンコンクールの小学五・六年部門で一位に。

 二歳から始め、バレエアカデミールルベ四日市教室で練習している。

 昨年は同大会小学三・四年部門に出場して優勝。今年は二度目の全国大会で、余裕を持って表現できたという。

 四月には国際大会のユースアメリカグランプリに出るためニューヨークへ。「基本を忘れずに頑張りたい」と話していた。



女性はレジ袋好き?
第三銀行の「環境への意識調査」
 第三銀行(本店・松阪市)は、環境問題に関する県民意識の調査結果をまとめた。

 昨年末に同行本支店六十三店舗で、来店客千人を対象にアンケートを実施。有効回答者率は98・8%だった。

 「ごみの削減に関心がある」と答えた人は、全体の91・5%。二、三年前と比べて意識の変化はあったかという問いには、79%が「関心が高まった」と回答。若い年代より中高年以上の関心が強いことがわかった。

 改正容器包装リサイクル法が四月に施行されるのを前に、レジ袋の有料化について「賛成」が44・9%と、反対(13・3%)を大きく上回った。

 しかしレジ袋を日常生活で活用しているためか、男女別では女性の割合が低かった。

 個人で行う地球温暖化防止策の第一位は「冷暖房の設定温度に気をつける」(63%)。続いて「こまめに消灯、主電源を切るなど」「アイドリングストップ」となった。

 政府が公表する冷暖房の設定温度と、家庭での実際の設定では、それぞれ三度前後のずれがあった。

 日本は、地球温暖化防止のための「京都議定書」において、一九九〇年比6%の温室効果ガスの削減を義務付けられており、来年から削減目標の実施が始まる。

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