H19.5.23 第294号発行分

・「薩摩義士」治水の偉業を後世に
・NPO法人化で記念式典 津で県歯科衛生士会が開催
・10人が全国大会出場 旭理容美容専門学校 ヘアカットコンテスト
・木とブロンズで生命など表現
・越知さんがチャリティーリサイタル 障害者支援の「ゆめ風基金」に寄託
・先輩ママから後輩ママへ 来月2日子ども用品のフリマ
・県産新茶の初市が始まる
・センターパレスが改装オープン マルヤスなどが移転し活性化目ざす
・「田舎のんびり旅」に必読
・こちらは支店再編で新築開店
・神宮の世界的価値などを考える
・俳人・三千風の直筆を修復 本居宣長記念館が所蔵、来月公開
・豊かで充実のセカンドライフへ
・「聖母の家」が40周年 来月3日 地元住民も協力し催し
・奥伊勢フォレストピア 10周年迎え多彩に記念企画
・作品集「丹羽文雄作品選」 四日市市が制作し中学校などに配布
・のこぎり音楽で慰問
・写真に俳句を添え ふるさとの四季を
・「写団つばさ会」が初の写真展
・水墨画と木目込み人形合同展
・県内初個展に“キジ”など200点
・こちらは実演も披露 四日市在住 冬柴文廣さんの作陶展
・3本触角の珍イセエビ%o場 志摩マリンランドで一般公開中
・好評「草生窯春の窯場展」
・「伊勢いも」など5品 「みえの伝統野菜」を選定
・雄大な自然と暮らしを
・白い布から花を創造
・アフリカの難民に毛布を送ろう
・若年者対象の「テクニカルワーク科」受講者募集中


「薩摩義士」治水の偉業を後世に
25日に桑名市の海蔵寺で追悼供養
自らを犠牲に難工事完成
史実を自然災害≠フ教訓に
 江戸時代、木曽三川の水害から輪中≠フ住民を守った薩摩義士たち―。約千二百キロ離れた島津藩から訪れ、多くの犠牲を出しながらも治水工事を完成。他国の人を救った。あれから二百五十年。地元では「先人たちを供養し、偉業を語り継がなくては…」と、桑名市北寺町の曹洞宗・海蔵寺で毎年、五月二十五日に追悼供養をしている。地球環境の悪化で予想される自然災害。この史実≠振り返り、治山治水の重要性を改めて提唱したい。

(内田 敬子)

 輪中地区(桑名、海津、大垣など)は、尾張藩が木曽川左岸工事をしたのに伴い、百四十四年間に百十二回の洪水があり、田畑や家屋はもちろん、生命の危機など、計り知れない大被害を受けた。

 この対策として、治水工事の指示が出たのは徳川九代将軍・家重の時代。幕府が設計・監督、費用と人員は藩が受け持つという形で、当時の外様大名・島津藩に下された。

 藩内は賛否両論があったが、勘定方の平田靭負は「反抗して戦いをすれば民百姓が犠牲になる。日本人はみな兄弟という同胞愛と、仁義の精神で助けよう」と提案。総奉行となって約千人の武士とともに現地へ入った。

 工事は、宝暦四年二月から約一年かかった。しかし、慣れない土地の上に幕府側の叱声、一汁一菜の食事。風呂もないし、せんべい布団に身をくるんで寝るなど、生活は最悪。

 これらに耐えられず自害したり、病気になっても看病や薬も与えられず、死亡するなど犠牲者が相次いだ。

 ようやく工事が完成、住元民を助けたが、工事費はばく大な金額に上った。

 平田氏はその責任を負い、「住みなれし 里も今更 名残にて 立ちぞわずろう 美濃の大牧」という和歌を残して自害した。この悲しい結末が五月二十五日だったという。

           ◇           ◇

 この事実は、約百数十年間伏せられたままだった。海蔵寺の田宮正宣住職(六〇)によると、明治中期に当時の住職が、寺の過去帳を整理していた時その記録を発見。同市多度町の旧家・西田喜兵衛の蔵からも資料が出てきたことから明らかになった。

 同寺には平田氏のほか二十二人の墓碑があり、昭和初期から追悼供養を。また、県内外にも義士の墓所があるほか、岐阜と鹿児島でも慰霊祭を行っている。

 田宮住職は「薩摩藩士たちの偉業と、困っている人を助ける精神は、近所付き合いや人間関係が希薄な現代人への教えにもなる。これからも史実を伝えていきたい」と話す。

 追悼法要は午後一時三十分からで、法要後は桑名歴史の案内人初代会長・加藤勝巳さんの講演、薩摩義士の説明パネル、研究本、使っていた茶わんなど、まつわる関係品も二、三十点展示される。



NPO法人化で記念式典
津で県歯科衛生士会が開催
 歯科衛生士でつくる県歯科衛生士会(事務局・津市大門)は、このほど特定非営利活動(NPO)法人化し、同所の津都ホテルで記念式典をした。

 昭和四十五年に任意団体として発足。県下八支部、歯科医院や市町の保健センターに勤務する会員二百三十人で構成する。

 昨年四月の改正介護保険制度では、口腔(こうくう)機能の向上が介護予防事業として取り入れられ、近年の歯科衛生士の活動は多岐にわたり、後進の育成が重要になっている。

 式典では小野美治・県健康福祉部健康づくり室長が祝辞を。これまでに同会長を務めた渡辺繁子さんら三人に感謝状が贈られた。

 前田尚子会長(39)は「県の口腔衛生の向上、地域で質の高い歯科保健活動をするため、日々研さんしていきたい」と話していた。



10人が全国大会出場
旭理容美容専門学校 ヘアカットコンテスト
 九月の全国大会出場者を選ぶ「校内ヘアカットコンテスト」が、このほど津市上浜町の学校法人・長谷川学園、旭理容美容専門学校で開かれた。

 美容科、新理容科二年生のうち七十二人が出場。カットの基本と言われる、長さが一定の「ワンレングス」をテーマに技術を競い、ロンドンから来校したダビィデ・スカルナ氏と石井曜子さんが審査して十人を選んだ。

 この大会は、ロンドン・ヴィダルサスーン校「スクールシッププログラム」の一環。

 県内では同校だけが取り入れており、全国大会には各校から予選を突破した約四百人が参加。上位二十人に入るとロンドン研修に行ける。

 入賞者は次の皆さん。

 ▼優勝=荒井麻衣▼二位=佐藤香織▼三位=中村淑美▼四位=古川亜美、地主高知、村木友美、仲村恵梨子、福堀由李亜、大石愛、村木美雪


木とブロンズで生命など表現
津市の宮本京子さんが現代彫刻展
 津市美里町の現代彫刻作家・宮本京子さん(48)は、このほど津市のギャラリーアスト1で作品展を開いた。

 宮本さんは愛知県立芸大大学院美術研究科専攻。卒業後は県内外で個展やグループ展を開くなど、意欲的に創作活動を。木とブロンズ使って生命や自然を表現している。

 今回は五年に一度の催しで、これまでの作品十二点を展示。

 「夢想家の椅子」=写真=と題した骨と椅子、水、果物をかたどって死と生命、日常を一つに表した大作のほか、アンモナイトなど化石をモチーフとした作品も。地球温暖化によって先が見えないものを作品に仕上げたという。

 「彫刻は、少し敬遠されがちな部分がる。もっと身近に感じてほしい」と話していた、



越知さんがチャリティーリサイタル
障害者支援の「ゆめ風基金」に寄託
 津市久居北口町、三重大教育学部附属特別支援学校・越知ひとみ教諭(42)=写真=が、このほど松阪コミュニティー文化センターで「ソプラノリサイタル」をした。

 三重大教育学部小学校教員養成課程(音楽科)を卒業後、愛知教育大学大学院、愛教大情緒障害教育教員養成課程を修了。子どもたちを生のクラシック音楽に触れさせたい━と活動するグループ・ミュージックボックスの代表も務める。

 「自分で表現することを楽しみ、子どもたちに音楽の楽しさを伝えたい」と、年に四、五回発表している。

 今回は、さくらさくら、おぼろ月夜など十七曲を披露。よく通る高音のきれいな歌声は、会場の約二百人を魅了した。なお売上金は、障害者を支援する「ゆめ風基金」に寄金する。



先輩ママから後輩ママへ
来月2日子ども用品のフリマ
 子ども服や用品のフリーマーケットが来月二日、津市の県総合文化センターで開かれる。

 県男女共同参画センターと、同日に行われる「フレンテまつり」の実行委の主催。「子育て支援型フリーマーケット」と題し、リサイクルを目的とした子ども服やおもちゃ、育児用品など約十ブースが並ぶ。

 担当者は「子どもの成長は早く、先輩ママから後輩ママに譲る場があると、経済的に助かるのでは」と来場を呼びかけている。

 午前十時から午後一時三十分まで、知識の広場前通路で。



県産新茶の初市が始まる
北勢、南勢の各茶センター
生育は平年並み、霜など被害なし
「伊勢茶」の商標登録も認定

 県産の新茶≠ェ市場に出回っている。今年は暖冬で早まると予想していたが、三月の冷え込みで生育は平年並み。病害虫や霜の被害もなかったという。

 県内二カ所あるJA全農みえの初市≠フ状況などをまとめた。

 ◇北勢茶センター(鈴鹿市花川町)

 先月三十日に初市。椿大神社の名誉神主・山本行宗氏、権禰宜・秋本剛宏氏によって献茶祭があり、茶業関係者や川岸鈴鹿市長、国会議員らも参列した。

 出荷は八点、六十七・三キロと昨年より増加したのに対し、平均価格は一キロ八千五百六十二円(高値は一万三千円)と昨年を下回った。出荷量が多かったことや、機械摘みだったことなどが挙げられるという。

 ◇南勢茶センター(多気郡大台町)

 先月二十八日。関西、東海地方の茶商が買い付けに訪れ、初市は五つ珠のそろばんを使った「相対取引」で行われた。出荷は二十八点、三百四キロで、平均価格九千二百五十二円、高値一万六千円だった。

            ◇               ◇

 一方、昨年七月に出願した「伊勢茶」の商標登録が、このほど特許庁から認定された。

 昨年四月の地域ブランド保護に関する商標法の改正で、全国農業協同組合連合会、水沢茶農業協同組合、亀山茶農業協同組合、県茶商工業協同組合の四者による共同出願。認定は松阪肉、松阪牛、大内山牛乳に次いで県内四件目で、茶での認定は全国三件目という。

 商標を使用する茶商品は、「伊勢茶ガイドライン」にある▼県産の茶以外でブレンドされていない▼天然自然のもの▼生産履歴が明らか―などに適合しなくてはいけないという条件がある。



センターパレスが改装オープン
マルヤスなどが移転し活性化目ざす
 津市大門の津センターパレス一階が、リニューアルオープンした。

 面積約千七百平方メートル。約二カ月の改修工事で天井と床を張り替え、明るい雰囲気に。地階で営業していた食料品店「フーズパビリオン・マルヤス」と薬局「ケアーズ」が移転し、従来の専門店も再編成した。

 同施設は、第三セクターで津市が出資する樺テセンターパレスが昭和六十年に開業。同市の中心市街地のシンボル的存在だったが、空洞化によって来客が年々減少し、店内は閑散としていた。

 改装は開業以来初めてで、活性化が期待されている。今後は地階への新たなテナント誘致が課題という。



「田舎のんびり旅」に必読
里づくりの情報冊子を県が発行
 県は、里づくりに取り組む地域の情報を掲載した冊子「三重の里いなか旅のススメ」を発行した。

 オーナー制度で昔の景観を取り戻した棚田▼廃校の小学校舎とホタルで地域おこしをする過疎地▼目新しい企画で集客を図る道の駅▼昔の知恵を伝える農家レストラン▼文化や生活に触れる離島体験ツアーなど、県内を五つに分けて五十地域を掲載。

 各地の特産品、食材を生かしたうどんや菓子も紹介している。

 都市と農山漁村の交流活性化のためで発行部数は八千部。A4判、六十四ページ。

 県庁、県立図書館で配布。詳しくは農山漁村室ふるさと振興グループへ。



こちらは支店再編で新築開店
松阪市東黒部町 JA松阪くろべ支店
 JA松阪くろべ支店(小林将支店長)が、このほど松阪市東黒部町に新築オープンした。

 支店再編で西黒部、東黒部、機殿の三支店を統合し、貯金高百六十億円、共済保有高六十二億四千万円、購買取扱高三億八千万円、販売高九億四千万円の規模に。

 新店舗は敷地面積千三百七・七五平方メートルで、鉄骨平屋建て。「県バリアフリーのまちづくり推進条例整備基準」にも適合しており、Aコープ黒部店、きっする黒部などが隣接している。



神宮の世界的価値などを考える
伊勢商議所で盛大に発足式
 伊勢神宮が持つ素晴らしい哲学や世界的価値について勉強、広く一般へ伝える「神宮の世界的価値について考える会」の発足式が、このほど伊勢商工会議所で開かれた。

 同商議所青年部と伊勢市観光協会青年部のメンバーらで結成、発足式には約九十人が参加した。

 発起人代表の浜田吉司氏と木下泰成氏が趣意書にサイン、建築家を招いた講演会、米ハーバード大学生との意見交換会、シンポジウムなどの年間活動計画が発表された。

 この後浜田、木下両氏と、伊勢青年会議所専務理事・中村文大氏、郷土史家・山中一孝氏がパネラー、NPO法人伊勢コンビニネット理事長・伊東俊一氏がコーディネーターとなってパネルディスカッション。「私たちと神宮」をテーマに討論した。

 なお、会合の内容によっては一般参加も可能。詳細は事務局рO596(25)5155へ。



俳人・三千風の直筆を修復
本居宣長記念館が所蔵、来月公開
 松阪市殿町、本居宣長記念館が所蔵する俳人・大淀三千風の直筆作品の修理が完了。六月十日から同市文化財センターに展示される。

 三千風は同市出身。修復作品は伊呂波歌と、画家の道清が書いた三千風画像で、いずれも約三百年前のもの。折れたり虫食いなどがあり、京都の岡墨光堂が半年かけて修復した。

 昨年八月まで管理していた同市射和町、北出せいさん(88)は「父がとても大事にしていた。これを見たら喜ぶでしょう」。同館・吉田悦之主任研究員(49)は「今年は三千風の没後三百年。より広く活用され、再認識してもらえれば長く継承できる」とそれぞれ話していた。



豊かで充実のセカンドライフへ
津市で定年力検定
年金、税金や相談など
けいざい知識を身に付ける

 税金や不動産などの経済知識を身に付け、定年生活に役立てる「定年力検定」が、このほど津市で開かれた。

 日本定年力検定協会(本部・鹿児島県)=NPO法人申請中=が、豊かで充実したセカンドライフを送ってもらいたい―と考案。

 三重県では、ふるさと三重コンサルティング(廣田耕一代表)が共催、事前勉強会では十八人が参加し、二十四人が受験。全国に比べ、女性の受験者が多かった。

 問題は年金、保険、資産運用、税金、不動産、相続贈与の六科目から出題され、三者択一方式。合格ラインは各科目五十点以上で、合計四百二十点以上。合格者には「認定書」が交付され、「定年力アドバイザー制度」もある。

 次回は十一月三日に津と四日市の二会場で開催。十月に公式テキスト(現代書林刊)を使った事前講習会も開く予定。学生や現役会社員など、幅広い年代に参加を呼びかけている。

 詳細はFAX059(355)4800へ。 



「聖母の家」が40周年
来月3日 地元住民も協力し催し
 四日市市波木町の社会福祉法人・聖母の家(畑中美明園長)は、来月三日に「40周年記念聖母の家まつり」を開く。

 知的障害児施設として昭和四十二年に開園。知的障害者更正施設やグループホームを運営し、今年度から一時預かり事業や相談業務も始めた。

 この催しは心のバリアフリーの懸け橋≠ニして、地元企業や住民が出店協力して毎年実施。

 今年は四十周年を記念、施設の歴史を振り返るパネル展はじめ、ダンボールクラフトの体験や環境保護啓発のクイズラリーなどを企画。

 愛・地球博のマスコットキャラクター、モリゾーとキッコロも来場する。

 市内の吹奏楽団や太鼓グループによる演奏、飲食コーナー、バザーも。午前十時三十分から午後三時まで。



奥伊勢フォレストピア
10周年迎え多彩に記念企画
 多気郡大台町薗の観光宿泊施設「奥伊勢フォレストピア」は、開設十周年を迎えた感謝祭を開催。来年三月までさまざまな記念企画をする。

 平成九年、旧宮川村などが出資して第三セクター方式でオープン。現在は宮川観光振興公社が運営、清流・宮川はじめ豊かな自然を楽しむ地域の観光拠点になっている。

 感謝祭では、先着六百人の温泉入浴券付き昼食バイキングに朝から長蛇の列が。特産品販売や太鼓演奏、もちまきなどもあり、多くの人が訪れた。

 来年三月まで毎月十、二十、二十六、三十日は日帰り入浴料が半額。そのほか特別宿泊プランや遊覧船ツアー、山登り、製菓教室など多彩な記念企画を実施する。詳細は同施設へ。



作品集「丹羽文雄作品選」
四日市市が制作し中学校などに配布
 四日市市は、同市出身の作家・丹羽文雄氏(故人)の作品集「丹羽文雄作品選」を制作。市内の中学校などに配布した。

 昨年、同市立博物館に丹羽文雄記念室を開館させた一連の事業で、「子どもたちに丹羽文学を知ってほしい」と千五百部作った。

 代表作の中から母親をモデルにした「鮎」と、戦後間もないころに認知症高齢者を取り上げた「厭(いや)がらせの年齢」を収録。

 A五判八十一ページ。市内の公立、私立中学二十五校に四十五部ずつ配布し、授業や読書の時間で活用してもらうほか小学校、高校にも三部ずつ配った。

 一般の閲覧希望者は、市立図書館や市民センターの図書室などで借りることができる。



のこぎり音楽で慰問
伊勢市の大形さん 老人ホームなどで披露
 伊勢市大世古の生涯学習講師・大形弘さん(69)は、のこぎりを弓で引いて音を出す「のこぎり音楽」で、老人ホームなどを慰問。哀愁漂う音色が人気を集めている。二十七日には同市神久、どんどこ祭りで演奏する。

 元高校教諭。講演などの際はマジックも披露し、県内二十八ヵ所の公民館で指導している。

 「何か新しいことを始めたい」と思っていた時、テレビでのこぎり音楽を見た。独特な音に引かれ、五ヵ月前から独学で始めた。

 両ひざにのこぎりをはさみ、手でS字に曲げて弓で引き、足で震わせて音を出す。曲げ具合で音が変わるため、力加減が難しいという。

 「高齢者は、ふるさとなどの童謡を聞いて一緒に口ずさみ、懐かしがってくれる。小中学校などにも行って、多くの人に楽しんでもらいたい」と話していた。



写真に俳句を添え
ふるさとの四季を
「あいの会・マイアングル」が作品展

 松阪市の「あいの会・マイアングル」は、このほど津市のNHK津ぎゃらりーで「俳フォート・ふるさとの四季展」を開いた。

 俳句を詠む人、写真を撮る人が一緒に、景色や風物を見てその感動を作品に仕上げたもので、地域の祭り、風景を題材にした写真に、俳句を添えた四十点を展示した。

 同グループには約三十人が所属。地域の忘れ去られていく伝統文化を写真に残しながら、俳句にも親しんでもらうた松阪市周辺を中心に活動している。

 田中一豪代表は「古くから地域に伝わる文化が、後継者不足などで失われてる。自分たちの活動が少しでも郷土保存につながれば」と話していた。



「写団つばさ会」が初の写真展
「春」をテーマに各10点
 高校の同級生三人による「写団つばさ会」の第一回写真展が、このほど津リージョンプラザで開かれた。

 橋本清次さん(六三)=津市岩田=、若林正義さん(六四)=同市長岡町=、吉田正明さん(六四)=同市観音寺=は、津商業高校の七期生。

 三年ほど前、お互いが写真を撮っていることを知り「一緒にやってみよう」と会を結成。名称は「これから羽ばたいていく」という意味を込めた。

 「春」をテーマに十点ずつ展示。三人ともフィルム写真にこだわっており、写真歴約三十年の橋本さんは「補正なしで、ありのままを表現することがおもしろい」。写真がライフワークになっているという若林さんは、中国の桂林で撮影したものも展示。「目で見えないものがカメラで見える」。三人の中で歴の浅い吉田さんは「撮影は、旅行を兼ねて出掛けるので楽しい」と、それぞれ話していた。



水墨画と木目込み人形合同展
「墨志舎」と「風の会」が個性豊かに
 津市久居元町の水墨画家、多門志風さん(71)が主宰・指導する二教室の合同作品展が、このほど久居駅前のポルタひさいで開かれた。

 今年で六回目。「墨の美研究会・墨志舎」は、会員が水墨画や刻字、それぞれの個性を自由に表現した遊書≠ネど六十三点を展示。

 京都・上賀茂神社発祥の木目込み人形を作る「真多呂人形・風の会」は、えとや節句をテーマにした十六点を。中でも、踊りでにぎわう祭りの様子を二十体の人形で表した「上賀茂人形・雀踊り」は、来場者の目を引いた。

 多門さんは「どちらも風雅な世界。コラボレーションすることで、より身近に感じてもらえれば。これからも伝統的な文化を伝え残していきたい」と話していた。



県内初個展に“キジ”など200点
鳥の陶芸家・津の西池昭彦さん
 鳥の陶芸家として活動する津市久居新町、鴛鴦(おしどり)窯の西池昭彦さん(64)は、このほど三重郡菰野町のパラミタミュージアムで、県内で初の個展を開いた。

 名古屋市にある百貨店の元宣伝デザイナー。同社退職後に陶芸家の高山光氏に師事。長年の趣味だったバードカービングを生かし、鳥の作品を手がけた。

 名古屋、大阪では個展を開いているが、今回はキジ、チャボ、スズメの置物、鳥を描いた大型陶板など二百点を展示。初めて酒器や抹茶茶わんも並べた。

 西池さんは「出来栄えに満足することはないが、見に来られた人に褒めていただき、やっててよかったとうれしい気持ちです」と話していた。



こちらは実演も披露
四日市在住 冬柴文廣さんの作陶展

 四日市市西坂部町の陶芸家・冬柴文廣さん(58)は、このほど津市のギャラリーアスト1で個展「野の花と遊ぶ」を開いた。

 陶板や扁壷、茶道道具やうつわ、皿などに、鈴鹿山脈の野生の花々を立体的に描いた作品約百点が並んだ。

 冬柴さんは長崎県出身。金沢市立美術工芸大学でデザインを学び、卒業後は三重県内の洋陶メーカーに就職。三十三歳の時に独立した。

 自ら開発した「釉描彩」という技法を使い、野の花をテーマに描き続けて約二十年。釉薬の濃い薄いを使って絵画的な表現で絵付け。イギリスの陶芸家とも交流があり、海外でも作陶展を催すなど、活躍している。

 なお、個展中は、釉描彩の実演もあり、来場者は興味深く見入っていた。



3本触角の珍イセエビ%o場
志摩マリンランドで一般公開中
 志摩阿児町の志摩マリンランドに、触角が三本ある珍しい「イセエビ」が入館。一般に公開している。

 同ランドでは過去に二回、四本ヒゲを飼育したことがあるが、左の第二触角が途中から三本に分かれているもので、触角の基部は一本。今回は三本とも原節から生えており、ほぼ完全な形状のヒゲが三本。学術上でも珍しいという。

 何らかの原因で右の触角が折れたり、傷ついたりして異常再生。二本になったと思われるという。

 営業時間は午前九時から午後五時。年中無休。入館料大人千二百五十円、中高生七百円、小学生五百円、幼児(四歳以上)三百円。



好評「草生窯春の窯場展」
安濃町の前田憲生さんが開催
 津市安濃町の陶芸家・前田憲生さん(59)は、このほど同所の窯場で「草生窯春の窯場展」を開いた。

 春と秋の恒例行事で、これまでの作品と新作二百点、合わせて数千点を展示・即売。

 日常使える食器類を中心に作陶。皿やコーヒーカップはじめ、鉢や花入れなどが並んだ。

 絵付けは妻の充子さん(50)が担当。可憐な春の草花を繊細に描いている。

 このほか、端午の節句に合わせたかぶとや新たにお地蔵様も登場。人気を集めた。



雄大な自然と暮らしを
南伊勢町が写真を公募中 10月31まで
 伊勢志摩国立公園内の中に位置する南伊勢町は、山と海に囲まれた雄大自然や風景、そこに息づく人々の暮らしを題材にした「写真」を公募している。

 応募資格は国内に居住するアマチュア写真家。テーマは同町の風景や暮らし。応募締め切りは十月三十一必着。応募要項は▼モノクロ、カラー写真(デジタル可)。作品は組写真(3枚以内)及び、単写真のみ。応募点数は3点▼何らかの賞を受賞した作品は不可、平成18年以降に撮影したもの▼サイズは四つ切(ワイド可)、デジタルはA4サイズ(合成、加工不可)など。

 入選作品は来年一月二日から同町の伊勢現代美術館に展示。

 詳しくは同町観光協会 0599(66)1717へ



「伊勢いも」など5品
「みえの伝統野菜」を選定
 県などは、文化的や伝統的な点で農産物の持つ潜在的な力を再検証、「みえの伝統野菜」の五品目を選定した。

 二十二品目の候補から生産量、歴史性、地域性、商品価値、品種・品質などを審査。▼桑名、松阪市で盛んな「三重なばな」▼津市芸濃町の「芸濃ずいき」▼多気郡多気町の「伊勢いも」▼志摩地方でサツマイモを茹でて天日干しした「きんこ」▼めはりすしに使われる「たかな」が選ばれ、生産能力の向上や産地の活性化、消費者へのイメージアップなどを目ざす。

 県畜産室は今後、候補からの追加や花、果実などでの選定も視野に入れていく予定。



白い布から花を創造
津市の伊賀さん 来月1日から個展開催
 白い布から、色とりどりの花の世界≠作る津市高野尾町の伊賀知子さん(69)が、来月一日から七日まで四日市市の中部近鉄百貨店美術画廊で個展「布の花展−色に魅せられて−」を開く。

 伊賀さんは県内各地で「布の花教室」を主宰。定期的に作品展を行っており、十五回目の催し。今回は昔から伝わる美しい色を多くの人に知ってほしいと瑠璃色や唐紅花、唐茶、海松色に布を染め仕上げた約二百点以上を展示・販売。

 バラやツバキ、パンジーはじめ、小花などの創造の花を会場いっぱいに飾る。

 また新たに、古くなった長じゅばんや胴裏などを使った作品も数点並ぶという。

 入場料無料。最終日は午後四時三十分に閉廊。



アフリカの難民に毛布を送ろう
27日に津市庁舎で回収受け付け
 「アフリカに毛布をおくる運動推進委員会」の津事務局は、二十七日に津市内で毛布を回収。協力を呼びかけている。

 エチオピア、ルワンダなど、干ばつや内戦で不自由な生活をする人に配るもので、十年前から実施。昨年は、約五百枚と輸送費約八十一万円が集まった。

 回収場所は津市役所庁舎の北側出入り口付近。午前十時から午後三時まで。対象は新品か洗濯済みのもので、ダブルやロングサイズも受け付ける。汚れ、破れがあるものや乳幼児用は不可。

 当日は輸送費の一部九百円も募る。秋ごろ現地に輸送する。



若年者対象の「テクニカルワーク科」受講者募集中
 伊勢市小俣町の独立行政法人雇用・能力開発機構三重センター 南伊勢職業能力開発促進センターは、来月六日から若年対象の職業訓練「テクニカルワーク科」を開講。受講生を募集している。

 製図、溶接、フライス盤操作など、ものづくりに関する技術習得と、職場実習をする六カ月講座で、各種の資格が取得できる。

 三十五歳以下の求職申込者で、公共職業安定所の受講指示または受講推薦を受けられる人が対象。
定員は十五人。受講無料だが、テキストと作業服代などは実費。

 申し込みは伊勢・松阪のハローワークか、同センターTEL0596(37)3121へ。


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