住民交流の場「豊が丘笑顔寄席」
笑いで心も体も健康に


 気功愛好家グループが中心となり、これまで活動の場にしていた集会所地区の人々に「何かお返しをしたい」と落語会を開催。これが好評で、定期公演を求める声が多いため定期的に催している。ボランティアスタッフは次回の落語会に向けて準備に大忙し。住民が笑顔でふれあう“交流の場”となっている。  (江川 智恵)


 ここは津市高野尾町。住宅団地に住む加藤照美さん(61)は、母親の介護がきっかけで「自分の健康は自分で守ろう」と、十四年前から気功を始めた。


 気功の第一人者・焦国瑞さん(故人)にも北京で指導を受け、十年前に気功愛好家グループ・気の会を結成。自宅近くの集会所で、三十から七十歳代までの幅広い年代の住民と活動している。


 しかし、集会所が老朽、会場を移ることに。「今までのお礼を込め、地区の人にお返しをしたい」と、好きな落語で寄席を思いついた。


 講座メンバー八人らの賛同で準備を。練習が終わってから高座などを手作り。地域のスーパーなどにチラシを張り、参加を呼びかけた。


 昨年末には同市のアマチュア落語家・切磋亭琢磨さんを招き、町内の豊が丘会館で楽語会を開催。四十七人が来場し、会場は笑いに包まれた。


 「有料でもいいから“公演”してほしい」との声もあり、ボランティアスタッフを募って、去る二月に「豊が丘笑顔寄席」を旗揚げした。


 ポスター、会場の設営、受け付けなど、集まった三十三人が得意分野で協力。落語だけでなく、詩吟、ヨーヨー、子供のフラダンスなどの発表も続けた。


 来月十一日には、同会館で今年最後の笑顔寄席を開催する。切磋亭琢磨さんの落語のほか、高虎太鼓・華乃津会の太鼓演奏などがある。入場料は三百円。


 受け付けと会計担当の同町、古川房子さん(67)は「気功も落語も楽しく交流できる。みんなで笑って、健康な人が一人でも増えれば」と話していた。


 加藤代表の話


 笑うと心も軽やかになりその笑顔が地域づくりにもつながる。高齢者も多いので、外に出るきっかけになればいいと思う。出演者を募集中で、習い事の発表の場にも利用してほしい。


H19.10.24 第301号

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